前作「Tree」から約4年ぶりにニューアルバムを発売したSEKAI NO OWARIが、小中学生向けのニュース月刊誌「ジュニアエラ」4月号に登場。現在のメンバーのこと、子どもたちへのメッセージを語った。
* * *
――前作のアルバムから4年。その間にどんな変化がバンドにありましたか?
Saori:私は子どもを出産して、本も2冊出して、すごく変化のあった4年間でした。小説を書いたことで、メンバーの誰にも頼らずに一つの作品を完成させることができました。そのことで、よりバンド(チーム)でやることの素晴らしさにも気づきました。
Fukase:僕らはもともと4人で一緒にライブハウスをつくるところから活動が始まっていて、その後に一軒家を借りて一緒に暮らしてきました。この4年間でほかのみんなはそれぞれ家庭ができ、今は以前のようにシェアハウスで一緒に生活しているわけではありません。そうなったらバンドはダメになっちゃうんじゃないかという不安もあったんですが、今まで培ってきたチームワークがしっかりできていたので、大丈夫でした。今日もラーメンを4人で食べてきました(笑い)。
DJ LOVE:ほかのバンドを見ても、ウチは本当に仲がいいんだなって思います。
Nakajin:僕も結婚して自分の家庭を持ったことで、前よりも引いた視点でバンドを見ることも増えて、その中で自分に何ができるかを考えるようになりました。Saoriちゃんのお子さんがアルバム制作やライブの現場によく来るようになったのも大きいですね。Saoriちゃんの子だけれど、バンドのみんなの子どもみたいな感じに思っていて。
DJ LOVE:みんなが「寝かしつけるのは俺が一番うまいぞ」みたいに思ってたり。
――Saoriさんが現場にお子さんを連れてくるようになったのにはどのような経緯があったんですか?
Fukase:僕がお願いしたんです。
Saori:ボーカルのレコーディングはいつも私がディレクションさせてもらっているんですけど、歌う人はものすごく集中しなければいけないし、ストレスがかかるらしくて。休憩のときだけでも子どもの顔が見られたら頑張れるから連れてきてほしい、と。
――SEKAI NO OWARIのメンバーは結成時からずっと共同生活をしてきて、単なるバンドというよりもファミリーのような結びつきがありますよね?
Nakajin:3人のおじさんがみんなでSaoriちゃんの子どもを見るという構図に、もっと大きな、新しいファミリー感みたいなものが生まれているような気がしています。
――みなさんは幼なじみですが、読者の子どもたちに、どんな「仲間」「友達」と出会ってほしいですか?
Fukase:本当に最近思うのは、よく言われるとおり、「類は友を呼ぶ」なんですよ。こういう友達がほしいな、という理想の人に自分がなればいい。困ったときに自分だったら何をしてほしいかを考えて、困っている人にそうしてあげる。そうすると、そういう考えの友達が、自分の周りに集まってくる。逆に場の空気が悪くならないようにとりあえず笑ってばかりいると、そういう友達しかできないんじゃないかな。
――もしも子どもたちの誰かが今つらい経験をしているとしたら、どんなメッセージを送ってあげたいですか?
次のページへメンバーからのメッセージとは?