小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で連載中の「プリンス堀潤のそもそもキーワード」。今回は「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」について一緒に考えます。

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 2018年は歴史の教科書に新たな1行を書き加える、大きな変化の第一歩になる年かもしれません。日本とも関係の深い国「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」について学んでいきましょう。

 今年4月、大韓民国(韓国)の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、直接会って握手を交わし、話し合いを行いました。南北首脳会談です。朝鮮半島を南北で二分する二国は、長い間対立を続けてきました。1950年6月に始まった朝鮮戦争では、南北で400万人以上の死者が出たといわれています。53年7月には休戦協定が結ばれました。朝鮮半島を横切る北緯38度線付近が休戦ライン(軍事境界線)とされ、今も実質的な国境となっています。

 今回の会談は、この38度線上にある板門店で行われました。両国の首脳は「朝鮮半島でこれ以上戦争は起きない」「歴代の合意のような残念な歴史が繰り返されないようにする」と、戦争終結に向けた宣言を出したのです。

 北朝鮮は1948年に建国された社会主義国で、金日成、金正日、金正恩と、建国以来3代にわたって、金一族が最高指導者として国を治める、事実上の独裁国家です。北朝鮮と日本政府の間にはいまだ国交がありません。多くの日本人が北朝鮮の工作員によって突然拉致され、何十年もの間、行方不明になっていた事件が2000年代に入り、明るみになりました。日本のメディアでも報じられることが増え、正式な国名を略して、北朝鮮と呼ぶようになります。

 また北朝鮮はこれまで、核兵器やミサイルの開発・発射実験を続けてきたことから、欧米を中心に反発の声が上がりました。昨年12月には、北朝鮮への石油の輸出を大幅に制限するなどの経済制裁が国連によって強化され、緊張が高まりました。

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AERA編集部
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