毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で好評連載中の、友達や先生、親との関係を読者のみんながうまくサバイバルできるよう、Sexy Zoneのメンバーがアドバイスや経験を語るコーナー。今月は松島聡くんが「ペット」について語ってくれました。
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僕には、小さくて白くてフワフワした家族がいました。僕が小学校に入ってすぐのころ家に来た、マルチーズのムク。家族全員が動物好きで、ムクが来たことがすごくうれしかったし、家の中がパッと明るくなったのを覚えてる。
ムクは幼かった僕の手のひらに乗るくらい小さくて。でも気が強くて、僕の兄弟というよりはライバルだったの。ムクはお父さんが大好きで、夜はお父さんと一緒に寝ていたから、やきもちを焼いて、よくけんかしてました。僕が完全にナメられてたんだけど(笑い)。ムクは掃除機の音がすると飛んできて、全力でワンワンワン!って吠えるから、幼くておバカだった僕は、わざと掃除機を持ってきてちょっかいを出したりしたこともあったなぁ。
でもムクがいると落ち着くんだよね。寂しくなくなって、僕一人でお留守番できるようになったし、僕が少し成長して静岡と東京を行き来するようになってからは、つらいことがあるとムクが話し相手だった。なんかね、ムクといると泣けるんだよね。素直になれるの。ムクは「何で泣いてるの?」みたいな顔で、ずっと僕のそばから離れなかった。その感じがホントに家族だなぁと思って癒やされた。犬だけじゃなくて猫とか動物はきっと気持ちをくみ取る力があるんだろうね。言葉で話せないからこそ、通じ合える家族。そういう意味でもペットの存在は大きいと思う。
2年前、持病があったムクは突然、逝ってしまいました。一晩中、号泣した。今もムクの誕生日だった6月がくると沈んじゃうくらい引きずってるよ。でもペットを飼うってことは、そういう悲しみを乗り越えて命の大切さ、家族の愛や尊さを知ることだと思うんだ。だからまた飼える環境が整ったら飼いたいと思ってる。今度はペットショップじゃなくて、保護犬の里親として迎えたい。みんなにも、もしちゃんと飼える環境が整っていたらペットを迎えることをおススメしたいな。本当に動物はすばらしい。かけがえのない何かを教えてくれると思うから。(取材・文/大道絵里子)
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