コロナ禍の米国でニューヨーク州知事が「次期大統領候補に」と称賛される理由 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ禍の米国でニューヨーク州知事が「次期大統領候補に」と称賛される理由

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津山恵子AERA#新型コロナウイルス
クオモ米ニューヨーク州知事。感染を抑えるため「キスするな、ハグするな、人とは180センチ離れろ」と連呼。記者席も互いに180センチ離れている(写真:gettyimages)

クオモ米ニューヨーク州知事。感染を抑えるため「キスするな、ハグするな、人とは180センチ離れろ」と連呼。記者席も互いに180センチ離れている(写真:gettyimages)

 世界中を席巻している新型コロナウイルス。そんな中、この問題に毅然とした態度で臨む、ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモが存在感を強めている。AERA 2020年4月13日号では、多くの市民から称賛を浴びるクオモの人気ぶりを取材した。

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「新型コロナ危機は、人類全体の苦痛、心理的な疲労、不安、恐怖だ。(中略)しかし、できることはなんでもやる」

 4月2日夜(米東部時間)、ニュース専門局MSNBCに出演した米ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ(民主党)は、こう強調した。

 短いセンテンスで明快な表現。筆者は3月2日からクオモの定例会見を連日見ているが、困難な状況ながら説得力あるレトリックだ。

 ニューヨーク州は3月中旬、感染者数が日々倍増となる「爆発的感染(オーバーシュート)」に突入した。クオモは同2日に州内で感染者が1人現れたのをきっかけに日々の定例会見を開始。7日、感染者数76人で、緊急事態宣言を発動し、州政府の全力、全権を新型コロナウイルス対策に振り向けた。22日夜からは出勤禁止・自宅待機と事実上の外出禁止を発令した。

 4月2日現在、州内感染者数は9万2381人、死亡者は前日より400人超増えて2373人。米最大の都市で人口が密集するニューヨーク市では、数分に1人が死亡する、まさに「戦場」の様相だ。

 しかし、クオモは日々の会見で、冷静だ。会見の冒頭では日々、(1)自宅待機を徹底して感染カーブを緩やかにする(2)病床や人工呼吸器をピーク時に備えて増強する──を柱に、新型コロナと闘うことを強調する。

「クオモ(の記者会見)で目が覚めるのは最高。(トランプ政権の)過去3年間、私たちが失っていたものを万物が与えてくれたような気がする。困難な時におけるリーダーシップの自信に満ちた声」(人気コメディアン、チェルシー・ハンドラーのツイート)

 ハンドラーのようなリベラル派市民はみな、今回の新型コロナ拡大でトランプ大統領が「大したことない」と繰り返し、真剣なリーダーシップがないことに絶望している。そこにクオモがウイルスの猛攻と闘いながら、「自信に満ちた」会見を続けるのに、彼らは釘付けになっている。ニューヨーク州民ではなくても、ストリーミング中継を「癒やしになる」と言って見ている人さえ多くいる。テレビ中継も1時間近くCMなしだ。


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