専門家が“老後生活の二極化”を懸念 「不安があっても貯蓄できていない世帯多い」 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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専門家が“老後生活の二極化”を懸念 「不安があっても貯蓄できていない世帯多い」

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作田裕史AERA

投資信託、株式、FX、仮想通貨……。投資には様々な選択肢があるが、急激な下落や元本割れのリスクを意識することも重要だ(撮影/伊ケ崎忍)

投資信託、株式、FX、仮想通貨……。投資には様々な選択肢があるが、急激な下落や元本割れのリスクを意識することも重要だ(撮影/伊ケ崎忍)

つみたてNISA残高ランキング【1】(AERA 2018年7月9日号より)

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つみたてNISA残高ランキング【2】(AERA 2018年7月9日号より)

つみたてNISA残高ランキング【2】(AERA 2018年7月9日号より)

 興味はあるけど、手続きが難しい。よくわからない。なんだか不安。そう二の足を踏んでいた人たちが、続々と投資の世界に足を踏み入れている。先が見えない人生100年時代。自分の資産は自分で作るしかない。政府も様々な制度で後押ししている今こそ、投資デビューするチャンスだ。

【図】つみたてNISA残高ランキングはこちら

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「このままじゃダメだ」

 都内のITベンチャーに勤めるサトミさん(34)の危機感は、日増しにふくらんでいた。年収は約600万円。会社に認められた副業での収入もある。収入は同年代の女性よりも多いほうかもしれない。独身で自由にできるお金も少なくない。それでも、不安が消えない。

「これから家族を持って、子どもも欲しい。でも、いつ1人になるかわからない。年金制度も崩壊するかもしれない。老後も1人で生きるなら、給料を貯金しているだけでは全然足りない。だから、少し余裕ができた今、投資で『生きていくお金』を増やしておきたいんです」

 28歳のとき大阪で大学の同級生と結婚したが、2年弱で離婚。財産分与もせず体ひとつで上京し、新しい人生をスタートさせた。あれから4年。再婚願望は芽生えたが、東京での生活を始めてすぐ「1人で生きるにはお金がいる」と痛感した。あのときの気持ちは、今も変わらない。

 手始めに、昨年11月に「楽天証券」に口座を開設した。当時の恋人が金融商品にも詳しく、「最初はインデックス型の投資信託がいい」とアドバイスされたことがきっかけだった。

「私はまだ、インデックスって何?という状態。iDeCo(個人型確定拠出年金)は60歳まで引き出せないので使い勝手が悪い。つみたてNISAで運用しようと思い、投資信託を勉強しています」(サトミさん)

 調べてみると、実は「使える」制度がいろいろとあることがわかった。サトミさんは実家の事業を手伝っており、「小規模企業共済」に加入すれば節税になり、返戻金が受け取れること。会社に「持ち株会」があり、天引きで少額から始められること。スマホだけで仮想通貨が購入できること……。これらはすぐにでも始められそうだった。

 昨年12月、まずは仮想通貨を少額分購入。今年から、毎月、「持ち株会」に1万円、「小規模企業共済」に1万5千円を充てている。サトミさんにとって投資は「生きていくお金」を作る手段。リスクは最小限に抑えたい。

「仮想通貨はかなり目減りしていますが、これは勉強料と割り切っています。逆に、投信では、元本割れしないためにはどういう組み合わせがいいかを研究中。まずは、老後資金として1千万円ためることが目標です」


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