田原総一朗 前原誠司衆院議員に「安倍首相の保守と何が違うのか」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗 前原誠司衆院議員に「安倍首相の保守と何が違うのか」

連載「ギロン堂」

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前原誠司(まえはら・せいじ)1962年、京都府生まれ。京大卒業後、松下政経塾員に。京都府議を経て、93年総選挙で日本新党から初当選(7期)。民主党代表、国交相、外相、党政調会長などを歴任(撮影/写真部・松永卓也)

前原誠司(まえはら・せいじ)
1962年、京都府生まれ。京大卒業後、松下政経塾員に。京都府議を経て、93年総選挙で日本新党から初当選(7期)。民主党代表、国交相、外相、党政調会長などを歴任(撮影/写真部・松永卓也)

田原総一朗さん(撮影/写真部・松永卓也)

田原総一朗さん(撮影/写真部・松永卓也)

 集団的自衛権行使を認める閣議決定後、安倍内閣の支持率は下落した。民主党の前原誠司衆議院議員(52)は自民党と対峙する野党としてどう動くのか。ジャーナリストの田原総一朗氏が、激論を交わし、本音を探った。

*  *  *
田原:通常国会も終わり、野党再編の行方に注目が集まっています。民主党では、海江田万里代表を交代させようという動きは起きないんですか?

前原:海江田さんは7月31日の両院議員懇談会で、この1年の総括をすることになっています。昨年7月の参院選後、1年で目に見える成果が出なければ代表を退くとおっしゃったのはご本人ですから、その総括をどうされるかですね。 

田原:成果、出てないじゃないですか。出ていないのに、なぜ民主党の中で「海江田降ろし」が本格化しないんでしょう。

前原:やはり、民主党政権時代に党内がバラバラになってしまった反省がある。みんな痛い目に遭っているから慎重になっているのだと思いますし、悪いことだとは思いません。

田原:もし、トップ交代となったら、ズバリ、前原さんは手をあげますか?

前原:(苦笑して)田原さんらしいですね。そこは、まだ何も考えていません。

田原:慎重ですね。

前原:まだ何も考えていません。

田原:前原さんは6月、テレビ番組の中で日本維新の会の橋下徹共同代表と将来的に組む確率を「100%」と発言していました。

前原:維新とだけではないですよ。結いの党やみんなの党、次世代の党に行った人たち、あるいは生活の党。社民党と共産党以外は、すべて一つの「大きな家」に入る可能性を秘めていると思います。次の選挙までに、そういった「大きな家」をつくらないといけない。

田原:そこを聞きたい。「大きな家」の旗印は何ですか。自民党と何が違うのか。

前原:外交では、我々は寛容な保守だと思います。

田原:寛容な保守って、どういうこと? 

前原:安倍政権は歴史問題を意識しすぎて、例えば靖国参拝や河野談話の検証を、中国や韓国に外交カードとして使われてしまっている。これは、非常にまずいと思います。

田原:集団的自衛権は民主党が賛成か反対か、よくわからなかった。前原さんは解釈改憲には賛成ですよね。

前原:米国と協力する分野を広げるという意味では意義があると思います。ただ、朝鮮半島有事の際に恩恵を受けるはずの韓国が今回、懸念を示してきたのは、安倍外交の失敗だと思います。本来、感謝されるはずの政策をそういうふうに言われてしまうのでは、まったくの本末転倒です。

田原:安倍さんは「戦後レジームからの脱却」の一環でやりたかったんでしょう。

前原:安倍さんは観念論的な保守だと思います。現実論の私からすると、「戦後レジームからの脱却」なんてどうでもいい。北東アジアの安全保障は日米韓が基本だと思っています。最近では韓国を批判すると雑誌が売れるという傾向もあるようですが、リアリズムの視点に立てば、韓国とはうまくやらなければいけないんですよ。

(本誌・小泉耕平)

週刊朝日 2014年7月25日号より抜粋


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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