中学受験の実情をテーマ別に“のぞき見”するAERA with Kidsの連載「きょうこ先生と中学受験のぞき見!」。今回は、誰もが気になる「中学受験のお金事情」について。長年多くの家庭に寄り添ってきた安浪京子先生に、中学受験とお金について聞いてみました!発売中の「AERA with Kids 2022年 秋号」(朝日新聞出版)から一部抜粋してご紹介します。

MENU ■志望校レベルと受験費用は比例? ■お金も手間もかかるのが中学受験 ■お金のかけどころは上手に選択しよう 

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■志望校レベルと受験費用は比例?

 受験にかける金額は、子どもの性格やタイプで差がつくわけではありません。難関校に合格するには多額のお金をかけなくてはいけない、ということではないし、マイペースで受験に挑むから、最低限の出費で済むかと言えば、そんなことは決してないのです。

 実際のところ、どれくらいの金額が受験生活に必要かは、塾選び、個別指導や家庭教師の利用状況など、ご家庭によってかなりの幅があります。

 ただ「周りと同じようにしなくては」と不安から浪費してしまわないように、わが子はどこにどうお金をかければいいか、お金をかけずにできることはないか、整理して考えていきましょう。

■お金も手間もかかるのが中学受験

 まずは、中学受験で必要になる総額平均を把握しておきましょう。中学受験準備の約3年間、大手塾に通えば、およそ260万円がかかります。それに諸経費が追加され、平均300万円前後かける家庭が多いようです。

 高校受験や大学受験と比べて、圧倒的にお金がかかるのが中学受験。しかもスケジュールや体調管理など、親の“手間”もかかります。中学受験はやはり親もある程度の覚悟をもって、取り組まないといけないのは事実です。

■お金のかけどころは上手に選択しよう 

 中学受験にお金がかかるとはいえ、必要のない出費には気をつけたいものです。しかも、塾の授業料は引き落としがほとんど。「いくらかかったか把握できず、気づけば多額の請求が!」とならないよう注意が必要です。

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玉居子泰子
玉居子泰子

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