だけどまあ、年齢と共にだんだん落ち着いてきたというか、わーっとなったときに、人に迷惑をかけないで自分で解消する方法を少しずつ見つけられるようになったんだ。たとえば単独ライブのときだったら、ライブ前は人がいるところにいないで、ひとりでネタの練習をした。でもじっとしていられないから、ネタをぶつぶつ呟きながら劇場の周りを歩くようにしたんだ。そうしたら気持ちも落ち着いたし、人にも迷惑をかけないで済むようになったよ。

 人がいるとわーってなる性格だってわかったから、人に迷惑をかけないようにひとりになる、っていう方法を見つけられた、ってこと。そう考えると、なっつぴーやは自分のことを「ついちょっかいを出してしまう性格」ってもうすでにわかっているから、対策も考えられるはず。それにまだ小学2年生だから焦らなくて大丈夫。よしおが対策を見つけられたのは大人になってからだからね(笑)!

 よしおは小学校のころ野球をやっていたんだけど、野球選手は帽子のつばの裏に、言葉を書いている人が多いって知っている? 「絶対勝つ」とか気合の入る言葉をね。あるプロ野球選手は、「前後裁断」なんていう四文字熟語を書いている人もいた。野球って、「俺の球、打たれちゃうかな」、とか「次のバッターこわいな」ってついつい考えちゃうけど、それを考えてもしょうがないから、「とにかく今に集中!」って意味の言葉を帽子に書いて気合を入れていたみたい。

 なっつぴーやも、いつも身に着けているものに「落ち着く!」とか、「いったんストップ!」って書いておくのはどうだろう。リストバンドをつけてその裏に書いておくとか、筆箱のなかに「落ち着く!」って紙を書いて入れておくとか。忘れちゃうのは人間の性質だから、「忘れないようにする」ってことよりも「どうやって思い出せるか」ってことを考えてみるのが大切なんじゃないかな。

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