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マウンテンバイクやロードバイクで高いブランド力を誇る美利達工業(MERIDA、メリダ)は今年、創業50周年を迎えた。創業当時、台湾製の自転車は品質面で評価が低く、「品質の高い自転車をつくる」ことが同社のDNAになっている。競技チームをサポートして第一線の選手の声を研究開発にフィードバックすることで、品質にこだわり続ける。新たに開発した電動アシスト自転車は台湾の若者のアドベンチャー志向も支えている。

自転車競技でも圧倒。多品種少量生産で品質の頂点を求めてきた50年 鄭文祥さん/美利達工業股份有限公司


“台湾製の自転車は修理拒否”
反骨心が創業のきっかけ

 1960~70年代。台湾で自転車メーカーが設立されていたころ。米国の自転車店では台湾製の自転車の修理を拒否するところが多かった。台湾製の自転車の品質が低かったからだという。日本のオートバイメーカーなどに部品を供給する会社の機械技師だった曾鼎煌(ツォン・ティンホワン)さんがメリダを創業したのは1972年のこと。「台湾製の自転車の品質をなんとか高めたい」という反骨心とともに、「部品のサプライヤーのままでは会社に未来はない。自分たちで直接、消費者に届ける製品をつくりたい」との思いがあったという。創業当時について、副社長(副総経理)の鄭文祥(チョン・ウェンシアン)さんがこう話す。

「創業者は日本の教育を受けた人で日本語も堪能。日本の技術書を読んで知識を蓄えました。当時は日本の自転車メーカーが台湾に製造拠点を移転していた時期です。台湾に進出した日本企業からの技術的な支援も受けながら、高い品質の自転車を生産することができました。今年、当社は創業50周年を迎えましたが、日本企業からのサポートがあったことにまず感謝したいと思います」

台湾に進出していた日本メーカーの支援も受けながら高品質の自転車を生産する体制を整えていった

自転車競技でマウンテンバイクが
世界に注目された

自転車競技の盛んな欧州や米国のマーケットを見据え、ドイツにR&Dセンターを開設した(写真の製品はMerida e-bike_eONE-SIXTY)

 メリダの50年の歩みは大きく二つの時期に分けることができる。前半の30年はとにかく生産量を増やすことに注力した。後半の20年は販売とマーケティングを重要視した。マーケティングでは特にユーザーの信頼を得ることを第一に考えたという。メリダが活路を見いだしたのはスポーツ用自転車だ。1980年代にマウンテンバイクを生産し、2000年ごろからマウンテンバイクのワールドクラスの選手へのスポンサーを行いはじめる。04年開催のアテネでの世界選手権のクロスカントリー競技では、メリダのマウンテンバイクに乗った選手が金メダルと銀メダルを獲得した。自転車競技においてメリダの名前を世界に知らしめる初のイベントとなった。

 アテネでの3年前、01年にメリダはドイツ・シュツットガルト近郊のマグシュタットに研究開発拠点となるヨーロッパR&Dセンターを開設した。なぜ、ドイツなのか。鄭さんはこう話す。

「当社の主要マーケットは自転車競技の盛んな欧州と米国です。欧州のユーザーの声を自転車の研究開発に生かしたいと考えました。加えて、シュツットガルトはベンツなど自動車メーカーの工場が集中し、エンジニアも多かったことが挙げられます」

 R&Dセンターでは試作車の強度テストを行うテストラボや、社内で自転車の工作を行うワークショップ、世界選手権などで優勝経験のある所属プロ選手を含むテストライダーによる長時間の評価を行って新型車を設計している。実験室でのテストだけでなく、実際に競技に出場している選手に使ってもらい、その声を製品開発にフィードバックすることで、製品の品質は飛躍的に向上する。素材についても、軽いが値段が高いカーボンと、重いが値段は安いアルミニウム。自転車をつくるうえで複数の素材をうまく組み合わせて重量、強度のバランスをとることが必要になる。素材の研究もこのR&Dセンターで行われている。

カーボンやアルミニウムなど複数の素材の特長を生かしながら、自転車の重量、強度のバランスをとっていく

ロードレースのチームをサポートし
ブランド価値を高めた10年

メリダは大量生産ではなく、各種高品質の自転車を少量生産してきたことが成功につながった(写真の製品はMERIDA SCULTURA)

 品質はメリダが最もこだわる点だ。過去において台湾製の自転車が米国で修理拒否にあった苦い経験がある。創業者の「品質のいい自転車をつくる」との信念がメリダのDNAになっている。創業当時から台湾の規格であるCNSを満たす自転車を生産していたが、その後、日本、米国、ドイツなどのさらに厳しい規格にも合致する品質を維持している。年間生産台数は70万~80万台。いまでは大量生産というより、品質の高い自転車を多品種少量生産することに軸足を移している。そのぶん、価格は高くなる。出荷時の価格は約1900米ドル(約26万6000円。1米ドル140円で換算)。店頭での販売価格は約5000米ドル(約70万円)となる。最も高額なものでは約1万米ドル(約140万円)もするという。小型の車1台が買える価格だ。それでもメリダの自転車が世界中で売れるのは品質の高さが認められているからに他ならない。こうしてマウンテンバイクの分野では成功を手にしたメリダだが、ロードスポーツでは後れをとっていた。鄭さんが話す。

「毎年、東京で自転車関連の展示会が開催されているのですが、あるとき、ユーザーに『なぜメリダのロードバイクは売れないと思うか』と聞いたことがあります。『ロードバイクは100万円もする。競技大会に出ているバイクであれば安心して買うことができるが、そうでないバイクは買う気がしない』という答えでした。このとき競技チームをサポートすることが重要なんだと気づかされました」

 そこで13年からロードバイクの競技チームをサポートすることになった。日本の新城幸也選手など約30選手が所属する「チーム バーレーン・ヴィクトリアス」は、昨年の「ツール・ド・フランス」や「ブエルタ・ア・エスパーニャ」、今年の「ジロ・デ・イタリア」など、世界三大ツールでチームとして連続優勝を果たしている。

「ロードレースのチームをサポートするようになったことが、この10年間の最大の変化です」

 鄭さんはそう強調する。マウンテンバイクに続き、ロードバイクでもブランドの確立を実現した。ブランド価値は約4.5億米ドル(約630億円)(*)と、台湾の中でも屈指の企業だ。

*出典:BEST TAIWAN GLOBAL BRANDS 2021(台湾経済部工業局)

メリダは2013年からワールドツアーのロードバイクの競技チームをサポートする。2021年にはツール・ド・フランスでチーム優勝している(写真上、中央)。「それがこの10年間の最大の変化」と話す鄭さん(写真下)

ハイブリッドな自転車で
誰でもサイクリングを楽しめる

「台湾エクセレンス2022」銀賞を受賞した「eSILEX」。モーターをフレーム内に収めることでデザイン性や安全性を高めた

「台湾エクセレンス2022」銀賞を受賞した電動アシスト自転車「eSILEX」はメリダの技術の粋が詰まっているかのような自転車だ。マウンテンバイクとロードバイクの両方の機能を併せ持つこの自転車の特徴について、鄭さんが次のように話す。

「全体の重量が軽く、スタイリッシュなシルエットと洗練された外観です。また、多機能性があり、電動アシストを組み合わせていて、現代の旅、あるいは探検のスタイルにもマッチします」

 もう一つの大きな特徴は電動アシスト自転車でありながら、モーターがどこにあるのか、外観からはわからないことだ。モーターやケーブル類をフレームの中に収めたことでデザイン性を高めるとともに、モーターに直接水が当たらないようにし、安全性を高めた。いま、台湾では電動アシスト自転車が人気だそうだ。マウンテンバイクやロードバイクはある程度健康で、体力のある人が乗るものだが、電動アシスト自転車を使えばいろいろな層の人が気軽にサイクリングを楽しむことができる。台湾の若い人の間では、台湾最高峰の玉山(標高3952メートル)に登ること、自転車で台湾を一周すること、観光スポットとして人気の湖、日月潭を自転車で一周するアドベンチャーが注目されているという。

「そこに当社の自転車が関われることはとてもうれしいことです」(鄭さん)
 
 創業時から日本とは縁の深いメリダ。いまも日本の有名な自転車部品メーカーから品質の高いパーツの供給を受けている。

「『唇歯相依(チュンチーシアンイー)』という言葉があるように、今後も日本の企業と密接な関係を築くことでお互いに発展していければと願っています。自転車はもともと環境負荷の少ない乗り物ですが、日本と協力して、より環境に優しいクリーンプロダクトを生み出し、世界に販売していければと考えています」

 台湾と日本の今後の関係について、鄭さんはそう期待を込める。

美利達工業股份有限公司 
MERIDA INDUSTRY CO., Ltd.

https://www.merida-bikes.com/

文/西島博之 通訳/長谷川あゆ 写真提供/MERIDA INDUSTRY

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