わが子が社会に出るとき、どんな仕事に就くのだろう――? そんな未来のヒントが見えるかもしれないのが、「マイナビ・日経 2026年卒大学生就職企業人気ランキング」。2026年卒業生を対象としたこのランキングでは、どのような企業が上位なのでしょうか。マイナビキャリアリサーチラボの研究員、長谷川洋介さんに話を聞きました。
【表】大学生の就職企業人気ランキング 昨年ランク外の企業も!(全12枚)キーワードは「企業イメージ」「地域とのつながり」
――最新の大学生就職企業人気ランキングについて、まずはトップ10に見られる傾向を教えてください。
文系総合ではニトリが3年連続でトップ、みずほフィナンシャルグループも2年連続で2位。理系総合ではソニーグループが4年連続トップで、味の素も4年連続で2位をキープしています。
現在の学生は、自己分析や企業研究、職種研究を深めて「自分のキャリア観」をある程度確立してから就職活動にあたっています。入社後はどんなスキルを身につけ、それを磨いてあんな仕事をしたいなどの展望を、就活段階から持っているのです。
トップ10入りしている企業を見ると、入社後のキャリアコースや職種にどんなものがあるのかを採用広報でアピールしている企業が多いですね。それがここ数年続いている大きな傾向です。
一方で、今年のトップ10には昨年のランク外から大きくジャンプアップしている企業もあります。よく見ると、最近の時代性のようなものを感じます。

――文系総合では、良品計画(6位)とコナミグループ(10位)が昨年30位台からジャンプアップしていますね。
このアンケートでは、就職したい企業の「選社理由」を18択から選んでもらっています。良品計画の選社理由を見ると「商品(サービス)企画力がある」(10.7%)の割合が、全企業における同割合(4.6%)を上回っています。BtoCの企業で、なおかつ学生にも身近な無印良品がメイン事業ですので、商品クオリティや企画力は評価しやすいのでしょう。
次のページへ大幅ジャンプアップした企業も