思春期の前段階にあたる「プレ思春期」。個人差はありますが、小学4年生くらいからからだの成長も急激に進み、子どもたちの心にも大きな変化があらわれ始めます。そこで、プレ思春期の親子に多く見られる心配やお悩みについて、臨床心理士・公認心理師の松丸未来さんにお話を聞きました。
【マンガ】思春期になっても娘たちと仲がいい夫。なぜなのか娘に聞いてみると…?子どもの考えを尊重できているから、「反抗」とは感じないのだと思います
<プレ思春期・親の心配事>
「ほかのママたちは『もう、最近口ごたえばかりで、すぐけんかになっちゃう』と話しているのですが、わが家はあまりそういうことがありません。我慢したり、遠慮したりしているのでしょうか……」(小5男子の母)
――プレ思春期の子どもたちは、なぜ反抗しがちなのでしょうか。
今どきの子どもたちは、なんといってもからだの成長スピードが早いのです。そのスピードに心がついていけず、そのギャップに戸惑ったり、葛藤を抱いたりする時期がプレ思春期。私は「自分探しの時期」とよんでいるのですが、自分がわからず揺れ動き、子どもたちもけっこうしんどいと思います。さらに、情報量の多いこの時代、うまく処理できず、いら立ちを覚えることも多々あるでしょう。
そんな中で、子どもたちは自分で歩く準備を始めます。今までは大人や先生に言われたことをしていたけれど、その声をフィルターにかけて「自分」で判断するようになるんですね。これは、成長にとってとても大切なことです。親とニコイチみたいな状況からだんだん分離して、親のアドバイスに従うのではなく「自分はこうしたい」「これはやらないほうがいい」という、自分の知恵や方法が出てくる。そして、それを主張できるようになるのです。ところが、その主張を大人目線で見ると「反抗している」「親の言うことをきかない」と見えてしまうのかもしれません。
――なるほど、「反抗」か「主張」か、大人のとらえ方しだいですね。
そうなのです。同じ主張でも、親御さんが「あ、そうだよね。そういう考えもあるよね」と子どもを認める視点をもっていれば、そもそも「反抗」とは感じられませんよね。ですから、「反抗期がない」ということになるのでしょう。
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