4月17日は「恐竜の日」。
1923年4月17日は、世界で初めて恐竜の卵と巣の化石を発見したアメリカの古生物学者ロイ・チャップマン・アンドリューズ(米)が、その発見地であるゴビ砂漠へ向けて出発した日です。
これまでいく度となく恐竜ブームがありましたが、この遙かなる生き物にロマンを駆り立てられる人は多いのでしょう。
昨年公開された映画『ジュラシック・ワールド』は、全世界歴代興行収入第3位となる大ヒットを記録。ブームが再燃した感もあります。
昨日に引き続き、恐竜の世界をご紹介します。
大陸の分裂と共に進化し、絶滅した恐竜
2億3000万年〜6550万年前にかけて、地球で繁栄を極め、絶滅した恐竜。
その種の数は、学名が付いているだけで1000種類以上と言われています。
恐竜の化石は、毎年約30種も新しく発見されており、発見されていない恐竜も含めたら、どのくらいの種類が存在するのか、想像もつきません。
恐竜が繁栄した中生代の初期・三畳紀はまだ地球上の大陸は陸続きでした。
その後ジュラ紀中頃から次第に分裂し、いくつかの大陸に分かれ、白亜紀後期になると、現在のような姿になっていきます。分断した大陸の地域特性にそって、様々に進化を遂げた恐竜は、繁栄を極めていきました。
恐竜が絶滅したのは、中生代の終わり・白亜紀末です。
宇宙から飛んできた直径10〜15kmの小天体がメキシコのユカタン半島に落ちたという説が有力。これにより恐竜を含めた60%の生き物は絶滅し、新生代 ── ほ乳類の時代へと移り変わったのです。
最強の肉食動物「T・レックス」と、推定体重15kgの「ヴェロキラプトル」
恐竜の最大の特徴は、体から足が真っ直ぐ伸びていること。大きく分けると竜盤類と鳥盤類に分けられ、竜盤類は骨盤の恥骨が前を向いており、鳥盤類は恥骨が前後に伸びて座骨と重なっています。
さて、この恐竜最後の時代に君臨したのが、最強の肉食動物と言われる「ティラノサウルス・レックス」です。
ティラノサウルス・レックスとは、暴君トカゲの意味。全長13m体重6トンもあり、特徴は30cmを超える巨大は歯と大きな頭です。獲物を狩るハンターという説と、死体をあさって食べていたという説もあり(あるいは両方という説もある)、いまだ議論がなされています。
逆に4〜5歳くらいの子供と同じ体重だったと言われるが「ヴェロキラプトル」。
ジュラシック・パークシリーズでもおなじみの小型肉食恐竜です。後ろ足に大きな鎌のような爪があり、上下に180度近く動かせたとか。
モンゴルでは、ヴェロキラプトルとプロトケラトプスが闘ったまま化石になったものが発見されています。とても珍しいもので、「格闘化石」と名付けられています。
「福井県立恐竜博物館」には40体以上の全身骨格恐竜が!
日本でも、様々な場所で恐竜の化石は見つかっています。日本最大の恐竜化石発掘現場のある福井県では、「フクイラプトル」「フクイサウルス」など学名に県の名前が付いた恐竜も発掘されているのですね。
その福井県が誇る「福井県立恐竜博物館」は、世界三大恐竜博物館と称されるほど、展示物が豊富。
※「福井県立恐竜博物館」福井県勝山市村岡町寺尾51−11
「フクイラプトル」「フクイサウルス」の復元骨格をはじめ40体以上の恐竜の全身骨格や、千数百もの標本の数々、大型復元ジオラマや映像等々大人も子供も楽しめる仕掛けが満載。野外恐竜博物館では、発掘体験もできます(要予約・冬期は休み)。
「恐竜の日」を機に興味がわいた方は、ぜひGWに「福井県立恐竜博物館」で恐竜の世界に触れてみてはいかが。
人間が生まれる遙か昔、地球上で最も繁栄した恐竜にロマンを感じるGWも素敵ですね。
○ 参考/『Newton別冊「恐竜の時代改訂版 1億6000万年の歴史パノラマ」』(ニュートンプレス)
『なぜ?の図鑑 恐竜』(Gakken)