毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説する、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』8月号の特集は「読書感想文の達人になろう」。憧れのセンパイたちが子どものころに出合い、影響を受けた3冊について語るコーナーも。特別に、タレントのりゅうちぇるさんと宇宙飛行士の金井宣茂さん、2人が選んだ3冊を紹介する。
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●タレント・りゅうちぇるさん
戦隊ものが苦手なぼくが、初めて憧れた男の子が「ピーター・パン」です。夢の国の話にどんどんひきこまれて、寝る前に何度も読み返しました。アニメ版も見て、その中の歌を繰り返しうたったし、ハロウィーンでピーター・パンの仮装をしたこともあります。
でも、中学生になると、人目を気にして、ピーター・パンが好きなことを隠すようになりました。家でメイクしてピーター・パンに近づこうとしたけど、ピーター・パンになるのはムリ。そのことがわかってから、偽りのない生き方をする「りゅうちぇる」という存在を思い描き、「いつか、りゅうちぇるになりたい」と思うようになりました。
そして今、夢をかなえた☆
パパになった今も、ピーター・パンのように永遠の少年の心を忘れずにいたいと思っています。
【影響を受けた本】
(1)『ディズニー名作童話館9 ピーター=パン』 末吉暁子/文 講談社
(2)『スイミー ちいさな かしこい さかなの はなし』 レオ・レオニ/作 谷川俊太郎/訳 好学社
小さな赤い魚たちの中で1匹だけ黒い「スイミー」。その個性がみんなの中で意味を持つところがすてき。ぼくと似ているなと思いました。大人になってからも悩んだときは「スイミー、スイミー、大丈夫」と言って乗り越えてきました。
(3)『新・おきなわ昔ばなし(2)―7神様の引っこし』 新貝貴典/文 沖縄出版
怠け者の家に住むお金持ちの神様と、働き者の家に住む貧乏神が、引っ越しするお話です。小学3年生のとき、「お話大会」に出るために丸暗記した思い出の本。自分の行動が未来をつくると教えてくれました。