投資銀行家 ぐっちーさん
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 老後2千万円問題に消費増税、原発の是非……争点が見えにくい今回の参院選ではどんな視点が欠かせないのか。アエラ連載陣が投票のヒントにつながるポイントを語る。

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●ぐっちーさん(投資銀行家)

 とにかく争点が見えてこない。それが今回の参院選です。たとえば消費税に賛成なのか、反対なのか。原発に賛成なのか、反対なのか。財政再建は今やる必要があるのか、ないのか。どの問題をとっても、与党の候補者も野党の候補者もムニャムニャと言葉を濁してはっきりと意見を言わない。なまじ党内にいろんな考えの人がいるもんだから、旗幟を鮮明にしないわけであります。

 そんな中にあって、自分の意見を極めて明確に打ち出しているのが、話題の山本太郎議員です。確かに思いっきり振り切った過激な政策を掲げていますし、実行力に疑問があるという見方もあるでしょう。

 それでも、意見をはっきり主張しているという点において、私は決して悪くないと思っています。やる前から実行力をうんぬんしても仕方がないじゃないですか。

 参院選というのは、政権選択の選挙ではありません。だからこそ、参院選ならではの投票のやり方があっていいと思います。「どの党に政権を任せるか」を基準に投票先を選ぶのではなく、はっきりと自分の考えを主張している候補者個人に投票したい。ワタクシはそう思っています。

(構成/編集部・上栗崇)

AERA 2019年7月22日号