これまで3回の結婚を経験し、それぞれの妻との間に子どもは計4人。最初は学生結婚、2回目は不倫離婚、3回目は22歳の年の差婚……人の何倍も濃い結婚、再婚人生を歩んできた俳優の石田純一(63)。稀代の「モテ男」は結婚、再婚でいかなる男女の機微を学んだのか。石田がたどり着いた「極意」を聞いた。
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最初の結婚はまだ早稲田大学の学生の頃で、僕が21歳、彼女が19歳。僕はその頃、アメリカで演劇の勉強をするために留学を決意していました。彼女が長男(俳優のいしだ壱成=42)を妊娠中に僕が渡米することになり、彼女も「後で行くから」と言っていたのですが、いつまでたっても現れず……半年後くらいに「彼氏ができた」と言われました(笑)。彼女は美人で頭もよく、センスがあるのでモテましたから。結局、一度も同居することなく、僕が帰国した2年後に離婚することになりました。
最初の結婚の反省を生かし、次に結婚するなら経済力や社会的な地位を確立してからにしたい、と考えました。30代半ばになって俳優の仕事も軌道に乗り始めた頃、女優の松原千明さん(59)と出会い、1988年に結婚しました。90年には長女(モデルのすみれ=26)が生まれて、僕も寝る暇がないくらい俳優の仕事が舞い込んできて、すごく充実した日々。夫婦生活も本当に円満だったんです。
でもその分、僕に油断があったんですね。出演ドラマがヒットして、周りからちやほやされて、女性からもモテるようになった(笑)。昼は連ドラを撮って、夜は映画の撮影という毎日。家にいないのが普通になってしまい、その環境に僕も甘えてしまった。若かったのでイケイケになってしまい、仕事も家庭も恋愛も、俺は何でもできるんだと慢心してしまったんです。それで、ある女性と不倫関係がずっと続いてしまい、松原さんと娘を傷つけてしまう結果になった。
身勝手な言い方ですが、僕は松原さんとの結婚生活に何の不満もありませんでした。離婚後は自分の行動の甘さを自分で責める日々が続きました。不倫騒動で長らく仕事も失っていたので、経済的にも苦しかった。こう見えて、僕も離婚後はかなりつらい日々を過ごしているんですよ(笑)。