ではどうしたら自己肯定感はアップできるのでしょうか?
「実は、自己肯定感をアップさせる方法は驚くほど簡単です。それは親子で日々の小さな『できたこと』を見つけ、それを日記がわりに記録し続けること。続けていくと、自分ができていることの多さに驚くはずです」(永谷さん)
気をつけることは何でしょうか?
「大きなこと、立派なことを書きたい(書かせたい)と思うこともあるでしょうが、これは危険です。立派なことを書きたいという気持ちの裏には、人に評価されたい、という思いが潜んでいます。人からの評価を期待していると、自己肯定感は下がってしまいます。期待通りに評価されることなど、そう多くはありませんから」(永谷さん)
たとえ小さなことでも、物事を「できたこと」から見始めると、それが「自己肯定感」につながるといいます。
他に、書き方のコツはあるのでしょうか?
「親子で書いて、1週間単位でいいので、お互いに見せ合って、『できたこと』を褒め合うといいですね。大人だって子どもに褒められると嬉しいもの。とにかく、親は子どもの『できたこと』をまずは認めることが大事。行動科学でわかったことですが、スタートが『できたこと』というプラスにあれば、途中で『このままでいいのかな?』という不安が湧いても、さらにがんばろうという方向にシフトすることができます。挑戦できる子の秘密はここにあります。『否定』からスタートすると、不安が不安を呼んで、チャレンジができなくなってしまうのです」
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「AERA with Kids 夏号」では子どもの「自発力」の付け方を大特集。親子で自己肯定感アップができる「『できたこと』書くだけシート」も付録でついてますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?