話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』では、毎号、一つのスポーツを取り上げて、やっても見ても楽しくなるうんちく(深~い知識)を紹介。8月号は、セーリングを取り上げたよ。
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【競技の内容】
海の上に置かれた「マーク(ブイ)」と呼ばれる目標物を決められた回数、順序で回り、ゴールした順位を競う競技。五輪では、ヨットとウィンドサーフィンの二つに大きく分けられ、ヨットは艇の大きさや形によって男子4種目、女子3種目、男女混合1種目の計8種目、ウィンドサーフィンは男女それぞれ1種目の計2種目、合計10種目が行われる。
【セーリングのうんちく5連発!】
(1)イギリス国王兄弟のレースがルーツ
1660年、イギリスのチャールズ2世即位のお祝いに、オランダからヨットが贈られた。これをきっかけに、チャールズ2世は何隻もヨットを建造するようになった。1661年10月1日には、弟のヨーク公(後のジェームズ2世)と100ポンドの賞金を賭けてレースを行い、チャールズ2世が勝利した。これが最初のヨットレースとされている。
(2)向かい風でもジグザグに前進!
セーリングは風を帆に受けて進む。追い風の方向にしか進めないように思うが、そんなことはない。風上に向かって45度の方向になら進路を調整できる。だから、帆の張り方などを工夫しながら、風を読み、方向転換を繰り返してジグザグに進めば、向かい風の方向にだって進めるのだ。
(3)長さ470センチメートルだから470級
ヨットの艇の大きさはさまざまだ。吉岡美帆選手と吉田愛選手の470級は、長さが470センチメートルなのが名前の由来。スキッパーが進路を定め、クルーが全身を使って艇のバランスをとり、ゴールを目指す。
(4)ヨットが空を飛ぶ!?
男女が2人ペアで乗るフォイリングナクラ17級は、船の底にあるフォイルと呼ばれる水中翼の力で、スピードに乗るとヨットが海面から浮き上がる。2人の呼吸が合うと、常に浮き上がり続け、まるで空を飛んでいるかのように見える。