完璧な親を目指すことよりも、失敗しても切り替える姿を見せることで、子どもに間違えてもやり直す大切さを示すことができます。

「人間は不完全な存在。いいところも悪いところもあるけれど、それでも自分は価値がある、と心から思えれば、子どもに対しても、毎回100点を取らなくても、その子の頑張りを認められるようになります。理想の人生を送っているから幸せなのではなく、ありのままの自分を受け入れてこそ、長続きする幸福を手に入れられます」

 地位や権力、お金や美しさなど外的要因で変化する他人軸の幸せではなく、仕事のやりがいや人とのつながり、健康といった今ある小さな幸せに目を向け感謝する。それが癖になってくると、幸福の感情が長く続くと松村さんは実感しています。

「長年開催している講座には親子関係で苦しむ親もいますが、ママが幸せになる行動を取り入れるだけで、親子関係は劇的に良くなります」

 もちろん、ママだけでなく、パパも同様にいいコンディションを保つことは重要。それには幸福感を高めるための行動や考え方の8つのポイントがあります。

【睡眠】

 家事や育児、仕事にと忙しいあまり、睡眠を削る人も多いですが、無理は禁物。寝不足で余裕がなければ、子どもに当たってしまうことも。なるべく7時間以上まとまった睡眠をとって、すっきりした体の状態を作っておきましょう。寝ればイライラは半減します! 子どもの幸せな成長のため、親子関係を良好に保つためにしっかり眠るんだと自分に言い聞かせて、質の良い眠りを日々コントロールしてくださいね。

【血糖値】

 穏やかな心でいるために意外と重要なのが、正しく食べること。必要な栄養素をきちんと摂ることが大切です。特に気をつけたいのが、血糖値コントロール。空腹時に甘いものや炭水化物をいきなり食べると血糖値が急上昇し、その後急激に下がって低血糖状態に。感情をコントロールする脳の状態が乱れ、イライラしがち。血糖値を乱高下させないためには、良質なたんぱく質を含む食材や野菜、果物、ナッツ類などがオススメ。

【運動】

 忙しいと「自分のための運動時間」を確保するのは難しいですよね。でも、運動に集中すると、幸福感をもたらす脳内ホルモン「セロトニン」が分泌されることが証明されています。多忙な人こそ、できれば週に3回、20分程度でいいので集中して体を動かす時間を作ると効果的。頭の中がクリアになり、悩みやストレスが消えていくはずです。無理のない運動で、気持ちや体調に変化があるかどうか、ぜひ試してみてください。

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