私大の付属校といえども無条件に系列大学へ内部進学できるわけではない。現在発売中の「カンペキ中学受験2018」(朝日新聞出版刊)では、付属校の系列大学への内部合格率(内部合格者数÷卒業生数×100)を算出している。大学受験なしでわが子を難関大に進学させたい人は必見だ。
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■内部合格率9割超えは早稲田・慶應・明治の付属校
近年、有名私大付属中高の人気が高まっている。2020年から大学入試制度が変わるが、この改革の中身がまだ不透明なことから、不安に思う保護者が入試改革とは別のルートとして内部進学できる大学付属校への進学を志向しているのだ。表は内部合格率のランキングだ。合格率が高い学校ほど、中学に入学してエスカレーター式に大学まで進学していることになる。
上位を早慶の付属校が占めた。トップは、高校しかない早稲田大本庄高等学院の99.4%。2位は早稲田大高等学院の99.1%、3位は慶應義塾志木の98%だ。慶應の中学は3校、高校は4校あり、高校進学時に希望すれば、どこの併設高にも進学可能だ。
早慶以外で9割を超えているのは明治大付明治だ。また、難関大は付属校新設にも積極的で、13年に中央大附横浜や16年に青山学院横浜英和が新設されている。
最近は付属校進学を留保しながら、他大学受験が可能な付属校も増えている。共立女子大、昭和女子大、実践女子大など女子大の付属校に多い。校名に大学名が入っていても他大学受験が中心で内部進学率が低いところも多いので、注意が必要だ。(大学通信・安田賢治)
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