恋愛以前に「生活リズム」を整えておくのが大切な理由

――大事な心構えですね。もし恋愛が始まったら、親としてどんなふうに見守っていくのがよいでしょうか。

 これは思春期頃に起こることかもしれませんが、恋愛に夢中になりすぎて、LINEでメッセージを夜中までやりとりしたり、生活リズムが崩れることもあるかもしれません。できればそういうことは避けたいですよね。

 そのためには恋愛が始まる前に、生活リズムをしっかり整えておくことが大切です。例えば学校から帰ったらまず宿題をして、夕飯前に勉強は終わらせ、あとは家族の時間、22時には就寝というようなリズムがあるとします。

 こうしたリズムがあれば、何かの原因でリズムが崩れたときに、親は「あれ、最近宿題できてないみたいだけど、どうしたの?」と声をかけるきっかけができます。親子でどうしたらよいか話し合うこともできますよね。もともとリズムがない場合には、指摘するきっかけが持てないのです。

恋愛は心の成長につながる

――思春期になると、親には恋愛の話をしないお子さんも一定数いるようです。困ったときに相談してもらえる関係性があると安心かなと思うのですが。

 恋愛の話をするかどうかは、お子さんの気質によっても違いがあるかもしれません。その上でできることとして、どの年齢でも、よく話を聴くことが最初のステップです。普段の生活の中で、「子どもとの間のコミュニケーションの道を開けておく」ことが大切です。

 親の心配や不安から「それはダメ、こうしなさい」と普段から価値観の押しつけをやりすぎたり、過度に心配したりすると、子どもは「お付き合いについても、きっと理解されないだろう」と感じて、口を閉ざしてしまうかもしれません。

 まずは、日頃から子どもの話を受け止めて興味を持って聞き、親子の信頼関係や、親に対する安心感のベースを作ることが、恋愛についてもオープンに話せる関係性につながっていくと思います。

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