勉強をしなきゃいけないのはわかっているけれど、体が思うように動かない…という人は多いのではないでしょうか? 「集中力が続かない」「三日坊主になってしまう」「ゲームがやめられない」という勉強のよくあるお悩みについて、脳医学者の瀧靖之先生に答えてもらいました。小中学生向けニュース月刊誌『ジュニアエラ2月号』(朝日新聞出版)からお届けします。
【表】学力の高い家庭がやっている生活習慣はこちらQ 集中力が続かないんです
集中力には個人差があるけれど、20~30分しか続かないのが普通です。また、「初頭効果」といって、最初に接した情報が記憶に残りやすいという心理的な効果があります。つまり、2時間勉強し続けるより、「20~30分間勉強→5分間休憩」と、複数回に区切って勉強するほうがずっと効率がよいのです。キッチンタイマーなどで時間をはかって、20~30分間の勉強と5分間の休憩をくり返しましょう。
Q 三日坊主になっちゃいます
脳には「現状維持をしたい」という習性があって、新しいことを反射的に避けようとします。ある行動を習慣化するには、平均で2カ月以上かかるという研究もあるのです。三日坊主になってしまうのは当たり前なんですよね。だから、最初はすごく小さい目標からスタートするのがいいでしょう。例えば、ペンを持ってドリルを開くだけとか、「これなら絶対できる」といったことを決めて続けていきましょう。
Q ゲームがやめられません
私もゲームが大好きだったから、その気持ちはよくわかります。脳は「わくわく」することでドーパミンという神経伝達物質が出て、脳内の神経細胞がつながりやすくなり、新しいことが記憶されやすくなります。しかし、ゲームはもともとプレーヤーが没頭してやめられないように設計されているもの。自分で努力しなくても、「わくわく」する感覚が得られるので、学びの好奇心にはプラスに働きにくいと思います。ゲームをするときはなるべく時間を決めて、寝る前は勉強した内容を忘れてしまうので避けましょう。
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