佐渡島には「電車がない」「高速道路がない」「マックがない」「ローソンしかない」みたいな話がすごいウケたんです。いろんな人に「佐渡いじり」されるようになって、でもそれで友だちがすごく増えて。「佐渡島っておもしろいんだ」ということに気がついて、これだ!と。本格的に動画を始めたのは2年生の冬です。
意外な「さーどーがーしーま」誕生秘話
――「さーどーがーしーま」のフレーズは最初からあったんですか?
いえいえ、YouTubeを始めたはいいけど、最初はなかなか視聴者数も伸びなくて。新潟にいる弟のこうたに電話で相談して「じゃあ、2人でコントやってみようか」となったんです。そこでこうたが「佐渡島って言ったら、“さーどーがーしーま”って叫ぶのがおもしろいんじゃない?」と提案してくれて。それでやってみようと動画を上げてみたら、1本目から反応がいいんです。そこから「さーどーがーしーま」の動画を30本くらい必死にアップしたら、一気に登録者数が1万、2万と増えていったんです。
――あのフレーズはこうたさんの発案だったんですね!
佐渡島が世界遺産になったことで、社会の授業でも取り上げられるようになって、先生が「佐渡島」っていったら、教室で誰かが「さーどーがーしーま」って叫んで笑いが起きる。そうやって学校中に佐渡島が広まっていったらいいなって(笑)。佐渡島ってまだ全然知られていないけど、知ってさえもらえればいいところがたくさんあるんだから、とにかく叫ぼうっていう気持ちです。
引きこもりの子が「佐渡島に行きたい」と言ってくれた
――子どもたちの心をつかむ動画、どんな工夫をして作っていますか?
「さーどーがーしーま」って耳で印象に残るフレーズとか、佐渡おけさを踊ったり、替え歌を歌ったり。子どもがマネしやすいものだと一気に拡散してもらえるなと思います。特に僕らZ世代の影響力、拡散力のすごさを感じますね。
あとは、誰でも理解できるコンテンツにしたいなと思っています。「いごねり※」とか、動画で何回もやっているからもう知ってるだろうと思っても、再生回数が何万回となると初めて見る人もたくさんいます。そういう人をないがしろにせず、誰にでも伝わるように心がけています。
※いご草を練って伸ばして固めた佐渡名物
次のページへ弟こうたは最強のパートナー