夫婦の情報共有、どうしていますか? 特に悩ましいのは「収入」面についてかもしれません。情報共有で大切なのは、お互い無理やがまんをせず、ふたりにとって「居心地がいいこと」だと行政書士でマリッジデザイン株式会社代表の湯原玲奈さんは話します。湯原さんに、夫婦の情報共有のポイントについてお聞きしました。「AERA with Kids2024年秋号」(朝日新聞出版)からお届けします。
【図】夫婦で「共有しておきたいこと」リストはこちら「家族」として共有しておいたほうがいいことがあります
夫婦の情報共有には、夫婦それぞれのやり方があります。「大切なのは、お互いの“居心地のよさ”です。たとえば、片方が『教えてよ』と、気の進まない相手に無理強いするのは居心地が悪いものですよね。共有しないほうが居心地がいいのなら、それも全然OKなのです」と話すのは、マリッジデザイナーでもある行政書士の湯原玲奈さんです。
「年齢や一緒に過ごしている時間、性格もさまざま。『共有』の温度感は、夫婦それぞれです」(湯原さん)
「収入」の情報は伝えるべき?
夫婦で共有するか否かで悩ましいのが、お互いの「収入」面です。
「結婚当初からお互いの収入事情を共有せず、ある程度年数が経ち子どもも成長してくると『今さら、なんだか話しにくい』という夫婦も多いものです」(湯原さん)
とはいえ、子どももいる家族として、共有しておきたいこと、しておくべきことはあると湯原さん。
「すべてを開示しなくてはいけないわけでは決してありませんが、家庭のお金にまつわることは、年齢が重なるほど大切になってきます。もし、夫婦のどちらかに何かあったとき、さまざまな手続きでいちばん困るのが配偶者なのです。言わなかったり、秘密にしていたことで、大切なパートナーが大変なことになるのです」
まずは自分の情報を整理、把握してみましょう
湯原さんのおすすめは、きちんとノートにまとめておくこと。
「たとえば、利用しているサブスクの料金はどこから引き落とされて、そのIDやパスワードはなにか。保険や証券、投資など、困った時でも、銀行は教えてくれません」
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