ポイントGET→習慣化→こんなにできた!
――わかりやすいですね! 一方で「報酬を与えるのはよくない」という考え方もあります。
たしかに「結果」に対する報酬はあまりよくないと思います。100点を取ったらおこづかいをあげるとか、検定試験に合格したら何かを買ってあげるとか。結果に対する報酬だと、結果までの期間が長すぎて、モチベーションを保ち続けられない。
ポイント制を取り入れる際には「プロセス」に対する評価にして、目の前のものに取り組んだらすぐポイントをつけることが大切です。貯まったポイントは、ゲームが好きな子ならゲーム時間に還元にしてもいいし、おこづかいにしてもいい。やったことを一つ一つ評価していくことで、効果が高まっていくと思います。
面白いことに、これを進めていくと、ポイントが欲しくて取り組むうちに、習慣の力がついてくる。そして、ポイントには興味がなくなって「できる自分がうれしい!」に変わっていくんです。「外発的動機づけ」から「内発的動機づけ」へのスイッチングということですね。
「こうするとやる気が上がるんだな」という感覚が身についていくと同時に、自己肯定感も満たされます。小さいうちから、こうした「成功体験」を少しずつ経験しておくと、やがて自分からできるようになっていくと思います。
実は、わが家でこのポイント制を、子どもたちが小2と年長のときに実践してみたらハマったんです。そのうち子どもが、「お父さん、宿題プリントは表と裏があるから、ポイント2倍だよね」とレートの交渉を言い出したりして(笑)。でもその理由をちゃんと言えているし、交渉も教育の一環になっているなと感じました。
中学生は「勉強時間数」で達成感UP
――中学生の場合はどうでしょうか? ポイント制では喜んでくれない気がします。
中学生の場合は期末試験や中間試験があり、定期的に頑張って点数を取るというモデルが確立していますよね。
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