百歩譲って委員を引き受けたとしても、平日に招集がかかるところが多く、都合に合わせて活動日を決められるわけでもなし。となると仕事を休んだり、用事を後回しにせざるを得なかったりするがために、負のオーラをかもし出しながら来る人もいて、結果、愚痴の連鎖でドロドロになったり、関係がギスギスしたりと、活動の雰囲気にまで影響してしまうこともよくある話です。この理不尽さからのモヤモヤの連鎖、どうしたらいいのでしょうか。
しくみを変えたら雰囲気も変わる!?
「しくみから変えるのが一番だと思います」と大塚さんはキッパリ。
「実際に、最近は改革するPTAがぽつりぽつりと出てきています。例えば『ボランティア制』『手挙げ方式』『エントリー制』『都度募集』などと呼び方はさまざまですが、『クラスごとに広報委員は○人ずつ』といった“人数縛り”をやめる例。代わりに、手を挙げて集まった人だけで、できる範囲の活動をするところが増えているんです」(大塚さん)
ボランティアや都度募集ということは、自分の都合に合わせて、自分の意思でエントリーした人だけが集まるということ。取りまとめをする人は引き続き必要ですが、「同じことをやっても、自分から参加した人だけで活動するようにしたら、雰囲気がガラリと良くなったという話をよく聞きますよ。声のかけかた次第なんです」と大塚さん。
運動会の受付などのPTA活動をボランティアでまかなうようにした、手を挙げた人だけで広報誌を作るようにした、花壇の手入れや障子の張り替えなど、必要に応じて単発でボランティアを募集するようになった……。内容はPTAによりけりですが、強制参加をやめただけで、「あの人また来ていないよね」「早く帰りたい」といった後ろ向きな声は聞こえなくなり、むしろ教室からあふれるほどの人が集まったり、和気あいあいとした雰囲気で活動できたりしているといったケースもあるようです。
どうしてもやりたくない場合は「退会」することも
となれば、楽しく活動に参加するためには、PTA本部のメンバーにおかしいものは「おかしい」と声をあげることが大事かもしれません。一方、「やっぱりPTAは嫌」「PTAをやめたい」というときは?
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