□“Depth”……深く考える
<具体例>
・察しが良い
・じっくり考えるため慎重になる
・物事の本質を突く発言をする など
□“Overstimulation”……過剰に刺激を受けやすい
<具体例>
・大きな音や光が苦手
・痛みや暑さ寒さに敏感である
・楽しい場面でもすぐ疲れる など
□“Empathy & Emotional”……共感力が高く、感情豊か
<具体例>
・人の痛みを自分のことのように感じる
・動植物の気持ちに寄り添う
・残酷な映画やドラマが苦手 など
□“Subtlety”……わずかな刺激を察知
<具体例>
・髪形や服装の変化に敏感
・小さな音やかすかな匂いに気づく
・少しの刺激で頭痛や腹痛を起こす など
ときには、HSCを発達障害と誤解する人もいると明橋先生はいいます。
「感覚的な刺激への敏感さから、自閉症やアスペルガーなどの発達障害と間違われることも多いですが、そのもっとも大きな違いは、自閉症やアスペルガーの子たちは人の気持ちを読むのが苦手であるのに対し、HSCは他人の気持ちを察することに人一倍長けているところ。グレーの発達障害といわれて調べてみたら、実はHSCだったという場合も多いです」
HSCかどうかを病院等で診断してもらう必要はないと明橋先生は考えています。
「発達障害もHSCも、親にできることは基本的に同じ。わが子が持つ特別な個性を大切にして、子どものペースに寄り添うこと。そのままでいいんだよと伝え続けて、自己肯定感を育めるよう助けになってくださいね」
「AERA with Kids秋号」では、わが子がHSCだった場合の対応方法や体験談などさらに詳しく紹介しています。(取材・文/玉居子泰子)
安浪京子,高濱正伸,tomekko