後でくじを引いたほうの数字が「1」。直後に報道陣の取材に応じた当選者は号泣しながら「こんなに1票が重いとは……」と涙をぬぐった。一方の落選者は、「結果は結果として真摯に受け止めたい」と声を詰まらせた。同選挙区には25人が立候補し、激戦になっていた。
最下位当選がくじ引きで決まる例は、意外とある。
■動けなくなった猫 救出の男性に拍手(2019年3月22日 長崎県)
長崎市中心部の中島川で、護岸に埋め込まれたはしごの上で猫が動けなくなり、震えていた。そこへ傘や買い物かごなどを持った複数の男性が現れた。
一人が上着や靴下を脱ぎ、はしごを下りた。猫を買い物かごに入れようとしたが入れられず、右腕で抱え、左手ではしごを握って上までのぼり、助け出した。
猫のために「一肌」脱いだ男性に、居合わせた人たちから拍手が起こった。記者が話を聞こうとしたが、「大丈夫っす」「大丈夫っす」と言って足早に立ち去った。
残したセリフに人柄がにじむ。
※月刊ジュニアエラ 2019年7月号より
ジュニアエラ 2019年 07 月号 [雑誌]
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