夏休み真っ最中! 「子どもとキャンプに出かける」なんて人も多いはず。でもどうせなら、子どものためになるキャンプにしたい。そこで、「AERA with Kids 夏号」のキャンプ特集から、子どもが成長する「キャンプ」を紹介します。

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 自然の中で思いきり体をうごかしたり、広い空の下でご飯を食べたり。「アウトドアで過ごす時間は、子どもの体と心に、いい刺激を与えてくれます」と話すのは、日本体育大学の野井真吾先生です。具体的に、どんな効果があるのでしょう。

(1)体内の乱れたリズムを整える

「アウトドアで過ごすと、体内の乱れたリズムを整える効果が期待できます。普段は習い事や塾通いと、何かと忙しいいまどきの小学生。生活時間のずれから自律神経の乱れが生じて、元気がないともいわれています。でも、キャンプは、基本的に外で過ごしますよね。たくさんの日光を浴び、体も動かすのでほどよく疲れます。夜は真っ暗、朝はテントにまぶしほどの朝日がさしこみます。このような条件下だと、睡眠を司るホルモンであるメラトニンが、分泌されやすくなるんです。すると、自然と『早寝・早起き・朝ごはん』の理想的なリズムに、体がリセットされるんです」(野井先生)

 キャンプ場では、なぜか自然と朝早くから目が覚めます。それは、体が自然にリセットされているからなのです。

(2)心を元気にする

 さらに、キャンプは体だけでなく、心にもいい刺激を与えてくれます。

「心を育てるのに『ワクワク・ドキドキ』はとても大切な要素。これを感じると、心があるといわれる大脳の前頭葉が、刺激を受けて活性化されるのです。キャンプは非日常体験が多いので、ワクワク・ドキドキを感じやすい状況になるんです」

 外で料理を作って食べたり、夜はたき火の炎や星空を眺めたり。テントで寝るのだって、スペシャルな体験です。こうして、子どもの心はワクワク・ドキドキで満たされます。

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AERA編集部
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