森喜朗は政界引退後もなぜ重用される? スポーツ界で影響力を増した背景に何が (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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森喜朗は政界引退後もなぜ重用される? スポーツ界で影響力を増した背景に何が

小田健司AERA
会長辞任を表明した森喜朗元首相=代表撮影(C)朝日新聞社

会長辞任を表明した森喜朗元首相=代表撮影(C)朝日新聞社

AERA 2021年2月22日号より

AERA 2021年2月22日号より

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が辞任し、ドタバタのトップ交代劇が続く。それにしてもなぜ、森氏はこれほど長く表舞台で活躍してきたのか。AERA 2021年2月22日号から。

【写真】森会長辞任で力を見せつけたのは、この女性政治家

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「私の不適切な発言が原因で混乱をさせてしまいました。誠に申し訳なく存じております」

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)による女性蔑視発言。森氏は1週間余りで辞任に追い込まれた。2月12日に開かれた組織委の合同懇談会で森氏は、冒頭のように謝罪した。

 女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる──。発言があったのは2月3日に開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会だった。一時は森氏を慰留する声があったというが、結局は辞任。後任は森氏本人の指名で元日本サッカー協会会長で現在は相談役の川淵三郎氏(84)の名前が挙がった。だが、後述する「森首相」誕生時の「密室会談」にも通じるやり方に、「透明性が確保されない」との批判が上がり白紙に戻った。

 11日に報道陣の取材に応じた川淵氏によると、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は森氏に、女性の共同会長を置くことを提案したというが、受け入れなかった。

 川淵会長案が白紙に戻り、今後は国内外に新体制をアピールできる新会長の早急な人選を迫られる。

■ラグビーで早大に進学

 森氏の話に戻したい。森氏は組織委が発足した2014年から会長を務め、官邸との調整役も果たした。首相経験者とはいえ疑問なのは、12年に政界引退後もなぜこれほど表舞台で重用されていたのかだ。その点を考える前に、まずは基本的な情報を押さえておきたい。

 石川県根上町(現能美市)出身。ラグビーのために早稲田大学に進学するが、体調を崩して断念。その後、多くの政治家が輩出した雄弁会に入り、卒業後は政治家になるためのステップとして産経新聞社に入社した。

 初当選は1969年で、文部(現文部科学)大臣などを歴任。00年、総理大臣だった小渕恵三氏が病に倒れると、急きょ、党の重鎮5人組による「密室会談」で後継に決まった。総理在任中は、「神の国」発言など失言を繰り返す。最終的に森内閣の支持率は調査によっては1桁にまで落ち込み、約1年の短命内閣となった。


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