冬休みも間近。中学受験を控えるご家庭では、いよいよ仕上げの時期に入り、気持ちも落ち着かない日々だと思います。『AERA with Kids冬号』(朝日新聞出版)では中学受験カウンセラーの安浪京子先生に直前期に入った親御さんたちからの質問に答えていただきました。あらかじめ対応を知っておけば必要以上にあせることがなくなります。心の余裕を持つためにぜひ参考にしてみてください。

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Q:直前期なのにスイッチがはいりません。どうしたらいいでしょうか?

A:冬期講習が始まる前がチャンス。「決起集会」で盛り上げよう!

 今まで多くの受験生を見てきましたが、残念ながら本番までスイッチが入らずに入試を終える子もいますし、本番が始まって初日、2日目と不合格が続き、ここでさすがに本人も焦って、ようやくスイッチが入る子もいます。

 こればかりは、本人の気持ちが前に向かない限り難しいのです。

 しかし、ひとつのチャンスになるのが、「学校が冬休みに入り、冬期講習が始まる」タイミングです。このときこそ、リズムを変えるチャンスです。

 終業式までは学校、塾、模試などで子どももヘトヘトでしょう。

 そこで冬季講習の前にぜひ、決起集会を開いてあげてください。「いよいよ最後の講習が始まるね!元気に冬期講習を乗り切るために、〇〇ちゃんの大好物をみんなで食べよう!」と呼びかけてみるのはいかがでしょうか?

「もうそろそろやる気出して!」と追い詰めるのではなく、「家族が応援してくれている」「親に愛されている」と感じることこそ、やる気を引き出すことにつながるのです。

Q:最近急に過去問の点数がとれなくなりました。本人が落ち込んでいます。

A:まずは子どもの不安を取り除き「一時的なもの」と思わせて

 普段5~7割取れていた子が突然2~3割しか取れなくなる……親子ともどもパニックになりがちですが、顕著な点数低下は学力の低下ではなく、「精神的なもの」です。

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AERA編集部
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