今、注目が高まりつつあるオンライン教育。アメリカにある名門校、スタンフォード大学系列の「スタンフォード・オンライン・ハイスクール」は2006年に開校し、現在世界中の才能ある若者が学んでいます。実はそこの校長先生は日本人の星友啓(ともひろ)先生。『AERA with Kids秋号』(朝日新聞出版)ではその星先生に家庭でオンライン教育をうまくすすめるためのコツやこれからの時代の学びについて伺いました。

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 私が校長を務めるスタンフォード・ オンライン・ハイスクール(SOH)は、スタンフォード大学が運営するオンラインの高校です。

 私は開校直後からこのプロジェクトに携わり、2015年から校長に就任しています。コロナウイルスのパンデミックにより、オンライン教育に注目が集まり、全世界にSOHの名前が知られることとなりました。日本からの問い合わせも急増しています。

 とはいえアメリカでは、コロナ以前からオンライン教育は非常に盛んで、大学レベルでいえばすでに3割の学生がオンラインの授業を、さらに6人に1人がオンラインだけで大学の学位を取得していました。19 年の調査では、小学校、中学校レベルでも、半分以上の先生が毎日なんらかの形で、オンライン教育やその他の教育テクノロジー(EdTechエドテック)を使っていることが示されました。つまりアメリカではすでに、オンライン教育は教育のセンターステージにあり、決して例外的なものではないのです。

 これはアメリカが進んでいるから、というわけではありません。教育に莫大な資金を投入しているのは、中国です。全世界のEdTechへのベンチャー投資額の半分以上が中国です。現在2位のアメリカも、背後にはインドが迫っています。オンライン教育の市場規模は、コロナ以前では、全世界の教育市場約800兆円のうちのおよそ3%にあたる25 兆円ほどしかありませんでしたが、コロナ以降、数年のうちに100兆円に及ぶと予想されています。市場の12~13 %を占めるようになると、オンライン教育やEdTech が、例外的なものから「教育の主流の一部」になってくるわけです。

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黒坂真由子
黒坂真由子

編集者・ライター。中央大学を卒業後、出版社勤務をへて、フリーランスに。主に教育や子育ての記事を執筆。絵本作家せなけいこ氏の編集担当も務める。日経ビジネス電子版にて「もっと教えて! 発達障害のリアル」を連載。著書に『発達障害大全』(日経BP)などがある。

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