クラブ活動からオリンピックまで、規模もレベルもさまざまな舞台で、多くの人を夢中にさせるスポーツ。話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』では、毎号、一つの競技を取り上げて、やっても見ても楽しくなるうんちく(深~い知識)を紹介するよ。今回は、柔道を取り上げるよ。
<競技の内容>
畳の上で相手と組み合って、投げたり抑え込んだりして相手を制し、その稽古を通して心身を鍛える日本の武道。技の決まり方には「一本」と「技あり」の2段階があり、どちらかの選手が「一本」、または「技あり」二つで「合わせ技一本」をとれば、その時点で勝ちとなる。五輪は個人種目が男女別、体重別(7階級)で行われ、2020年東京五輪では新種目として男女混合団体が加わる。
※2016年12月にルールが試験的に改正され、「一本」と「技あり」のほかにあった「有効」がなくなった。「合わせ技一本」もなくなったが復活。
<柔道のうんちく6連発!>
(1)「柔道の父」は日本の「五輪の父」
柔道は、明治時代に嘉納治五郎が、日本に昔からあった武術「柔術」のさまざまな流派をまとめ、勝負を競うだけでなく、心身を鍛える武道に発展させて生まれた。嘉納は、柔道以外のスポーツの普及や発展にも力を尽くし、日本最初の国際オリンピック委員会(IOC)委員となり、日本が初参加したストックホルム大会では団長を務めた。
(2)五輪メダル数は合計84!
五輪種目になったのは男子が1964年の東京大会から、女子は92年のバルセロナ大会(スペイン)から。日本のお家芸ともいわれて毎回、好成績を残し、2016年のリオ大会(ブラジル)までに獲得したメダルの数は合計84にもなる。
(3)柔道着の色は昔は白だけ 今は白と青
柔道着の色は、以前は伝統的に白と決められ、特に日本では、白が清い心の象徴とされてきた。しかし、海外の関係者から、対戦する選手がどちらも白色だと区別しにくいなどの声が上がり、1998年以降、五輪などの国際大会では白と青の2種類が使われるようになった。ただし、日本国内の試合では、現在も白の柔道着だけが使用されることが多い。
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