高橋一生×蒼井優「スパイの妻」 映画評論家4人の評価は? 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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高橋一生×蒼井優「スパイの妻」 映画評論家4人の評価は?

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週刊朝日
監督 黒沢清/出演 蒼井優、高橋一生ほか/16日から新宿ピカデリーほか全国公開/115分(c)2020 NHK, NEP, Incline, C&I

監督 黒沢清/出演 蒼井優、高橋一生ほか/16日から新宿ピカデリーほか全国公開/115分(c)2020 NHK, NEP, Incline, C&I

監督 黒沢清/出演 蒼井優、高橋一生ほか/16日から新宿ピカデリーほか全国公開/115分(c)2020 NHK, NEP, Incline, C&I

監督 黒沢清/出演 蒼井優、高橋一生ほか/16日から新宿ピカデリーほか全国公開/115分(c)2020 NHK, NEP, Incline, C&I

 監督は「スウィートホーム」「トウキョウソナタ」「岸辺の旅」などで国内外に多くの熱狂的なファンを持つ黒沢清。本作「スパイの妻」は第77回ヴェネチア国際映画祭に出品され、見事、銀獅子賞(監督賞)を受賞したことでも話題になった歴史ミステリー映画。

【写真】映画「スパイの妻」の場面カットをもっと見る

 1940年、神戸で貿易会社を営む福原優作(高橋一生)は、赴いた満州で、偶然にも恐ろしい国家機密を知ってしまう。彼は正義のために、事の顛末を世に知らしめようと動き出す。満州から連れ帰った謎の女、油紙に包まれたノート、金庫に隠されたフィルム……。妻の聡子(蒼井優)の知らぬところで、別の顔を持ち始めた夫。反逆者と疑われる彼を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、愛する優作と生きようと誓う聡子。

 太平洋戦争間近の日本。正義を貫くためには、誰かを陥れ、愛を貫くためには、誰かを裏切らなければならない。相反するものに揺られながら、抗えない時勢に優作と聡子の運命はのまれていくが──。

 本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★
残虐な国家機密を知ってしまったリベラルなビジネスマンと彼を愛しぬく妻、彼女の幼馴染みの憲兵のドラマは、戦時下日本の暗い世相を背景に淡いロマンティシズムを漂わせる。ここにあるのは外国映画を感じさせる風情だ。

■大場正明(映画評論家)
評価:★★★★
細部まで徹底的にこだわった陰影に富む映像で、戦争前夜の不穏な空気漂う世界を見事に作り上げている。妻の視点を中心に据えた先の読めない展開に引き込まれ、終了後も描かれなかった部分に対する想像をかき立てられる。

■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★
日本の歴史を知らない私にとって、こういう映画のときは構えてしまいます。でもこんなにも緊張するミステリーに仕上がっていて、しかも時代の再現のこだわりと、抑えながらも燃えるようなみんなの演技に魅了されました。

■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★★
黒沢清監督初の過去に時代を設定した作品は、端正な作りでサスペンスが途切れない逸品に仕上がった。不安な世相は現代にも似る。「ボヴァリー夫人」にも通じる女性が抑圧された社会で意志を貫く女性像が強くも瑞々しい。

(構成/長沢明[+code])

週刊朝日  2020年10月16日号


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