運動神経は遺伝によるものと思われがちですが、与える環境によって大きく伸ばせます。子どもの好きなスポーツ・頑張っている運動をもっと伸ばしてあげたいけれど、どうすればいいのかわからない人のために、運動神経をアップさせる方法を東京学芸大学 健康・スポーツ科学講座教授、高橋宏文先生に聞きました。「AERA with Kids 2022年秋号」(朝日新聞出版)から一部抜粋して紹介します。

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「運動能力が高いのは生まれつきではありません。勉強と同じように、運動もする機会が多い子のほうが得意な傾向があります。そういった意味では親の与える環境次第で伸ばせるのです」

 こう強調するのは、運動能力の高め方に詳しい高橋宏文先生です。「筋肉の質、骨格や身長などの体格は遺伝の影響が大きいですが、運動ができることは別。体を動かして多くの感覚を刺激する経験が、運動能力の発達を左右します」

 神経系の発達は12歳ごろに終了しますが、9~12歳のゴールデンエイジ期は特にいろんな動きを習得しやすく、まさに伸ばしどき。大人でも運動機能は高められます。

 そこで注目したいのが、自分の体を思った通りに動かす「コーディネーション能力」を高めるトレーニングです。自宅で親子でできるトレーニングを紹介ます。

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AERA with Kids編集部
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