仮想通貨の損は確定申告でどうなる?(※写真はイメージ)
仮想通貨の損は確定申告でどうなる?(※写真はイメージ)
この記事の写真をすべて見る

 2017年に「億り人」が登場したと思いきや、約580億円分のNEM(ネム)が外部流出したコインチェック事件と話題に事欠かない仮想通貨。実は副業として仮想通貨取引を行っていた記者にとって、今年は初めての確定申告。なのに年明けのコインチェック事件後、市場は暴落する一方で頭を抱えていた。同じように悩む人がいると思い立ち、国税庁職員に確定申告のポイントを聞いた。

――仮想通貨を中心に誰でもわかる確定申告を教えてください。

 原則として2月16日~3月15日に確定申告をしていただくこととなっています。場所は、住所地の管轄の税務署で行ってください。年末調整がお済みの給与所得者の方の場合、その給与所得の他に、20万円を超える所得がある場合に申告が必要です。「以上」ではないので、20万1円から必要になります。20万円というのは仮想通貨だけの利益ではありません。例えば、執筆と仮想通貨で20万円越えた場合です。仮想通貨以外の所得がある場合には、ご注意下さい。

――仮想通貨の所得区分はどうなるのですか?

 原則として、「雑所得」になります。この取扱いは、例えば、外貨の為替差益がある場合の所得区分が雑所得とされているところ、仮想通貨が外貨に近いような性質を有することなどを踏まえたものとなっています。ビットコイン取引を事業として行っており、それだけで生計を立てているような方は事業所得になりますが、ほとんどの方の場合、副収入で雑所得になるのだと思います。また、この雑所得は、分離課税ではなく、総合課税になります。

――1月にコインチェック社の「NEM」580億円流出が話題になったこともあり、現在、仮想通貨が暴落しています。私の場合、2017年は40万円ほど仮想通貨を購入し、年末までに一部の仮想通貨について約100万円の利益を確定しました。また、現在まだ損切りしていない残りの仮想通貨が取得した値段を割ってしまいました。その場合、今年は昨年の利益分である100万円を申告しなければいけないのですね。

暮らしとモノ班 for promotion
【フジロック独占中継も話題】Amazonプライム会員向け動画配信サービス「Prime Video」はどれくらい配信作品が充実している?最新ランキングでチェックしてみよう
次のページ
コインチェック社からの補償でお金が戻ってきた場合は?