
フィールドワークが豊富なのも特徴だ。
同大は、伊豆半島南部には海洋生物学を研究できる「下田臨海実験センター」、長野県には生物科学や地球科学、農学など自然環境に関する研究施設「山岳科学センター菅平高原実験所」を持つ。
悠仁さまのOGにあたる編集者は、フィールドワークが充実した環境だったと満足気に振り返る。
「いまも同じかわかりませんが、夏休みなどには単位も取得できる野外実習が豊富にあり、1年から3年までは、かたっぱしから応募しました。そして、大学4年目は、下田臨海実験センターの寮に住み込んで研究に没頭したのもいい思い出です」
大学では他学部の授業も履修し、学ぶことの楽しさと興味の幅が広がったという。

悠仁さまマンチェスター大学留学の可能性
長沼さんは、筑波大学で生物学を学ぶ大きな魅力のひとつが、英マンチェスター大学の生物科学部との交換留学制度だと話す。
「マンチェスター大学は、生物学研究の中心地のひとつです。学部(学群)生のうちからマンチェスター大学にパイプを持つ大学はなかなかありませんし、本来であれば雲の上の存在の教授陣から指導を受けることができる。生物学の研究者を志す学生にとっては大きなチャンスです」
皇族のなかには、故・桂宮さまがオーストラリアの国立大学の大学院に、高円宮家の三女・守谷絢子(あやこ)さんは、カナダのカモーソンカレッジとブリティッシュ・コロンビア大学へ留学された経験がある。どちらも英王室とつながりのある英連邦加盟国だが、皇室では英王室とのパイプを構築する側面もあることから、英国に留学するケースがほとんどだ。
悠仁さまも、皇位継承順位2位の皇族として、マンチェスター大学へ留学することになるのだろうか。
(AERA dot.編集部・永井貴子)