「勉強も楽しくできないかなとYouTubeで探していたら、葉一さんの動画に出合いました。動画は教科書に沿った基本問題が中心なので、学校で教わってきたことの確認と基礎固めができます。板書がとてもきれいで見やすいですし、ハキハキと無駄のない解説だから、内容がすっと入ってきます」
現在大学生の女性もこの動画は救世主だったと語る。
「中高時代、学校の先生に質問に行くのが苦手だったため、自分が好きな時間に何度も繰り返し見ることができた点がとてもありがたかったです」
■反復で長期記憶にする
葉一さんは、授業動画の有効な活用法もアドバイスする。
「映像媒体のデメリットは、文字媒体よりも一見わかりやすいので、できた気になりやすい。なので、動画と同じ問題を、当日と翌日または翌々日など2回は解いてほしいと思います。人間が短期記憶から長期記憶にもっていくには、反復が欠かせません。そうすることで成績は必ず上がるはずです」
コロナ禍の学校や塾の休校を経て、オンラインや動画を使った授業に関心が集まっている。学校の先生から、動画のつくり方の相談もあったそうだ。
「これから先、教育現場も動画を副教材に使うなど、対面授業とあわせて使う流れになっていくのではないでしょうか。公教育である学校、そして塾に続く“第三の学び場”をもっと活性化し、教育に新しい選択肢を生み出したいですね」
(AERA with Kids編集部・橋爪玲子)
※AERA 2021年6月28日号
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