イラストレーターや漫画家として活動し、著書『たまに取り出せる褒め』(KADOKAWA)が反響を呼んでいる室木おすしさん。『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)の挿絵を担当するなど幅広く活躍していますが、プライベートでは小4のご長女の下に小2の双子の娘さんという、年齢が近い3人のお子さんを育てています。過去に連載していたイラストエッセイ「娘へ。」(Hanakoママweb)では、将来の娘の結婚式を想定して父からスピーチをおくる、というかたちで育児を綴るなど、娘たちに愛情たっぷりのまなざしを向ける室木さん。これまでの育児についてうかがいました。※後編<「親の都合だけでは褒めない」『たまに取り出せる褒め』が話題の3姉妹のパパ漫画家・室木おすしに聞く子どもの褒め方>へ続く

MENU とにかく寝られなかった育児期間 あの時期は特殊な能力が生まれていた… 子どもが生まれて世界が広がった

とにかく寝られなかった育児期間

――エッセイでは、ご長女が2~4歳ごろにしまじろうに夢中になって、自宅でしまじろうコンサートを毎日数十回開催していたときの様子など、エピソードが細部まで描かれています。

 将来思い出したらうれしくなるようなことを「娘素材集」として、頭の中に作っています。

 今までハマったアニメの遍歴なんかをメモにとっておくことはありますけど、そのときの状況を表情とか細かいところまで言葉にするのって難しくて。だから頭の中に残しておこうと思うけれど、忘れちゃっていることもたくさんありますね。忘れてしまうのは悲しいことだけど、いい思い出を覚えていすぎると、将来切なくてどうにかなっちゃうかもしれないから、忘れるくらいでいいのかもしれない、とも思います。

――ご長女が2歳のときに双子の娘さんたちが生まれたそうですね。双子だとわかったときはどう思いましたか?

 たじろぎましたね(笑)。やっていけるのかなっていう不安が大きかったです。仕事はしばらく自分のやりたいようにはできないかもしれないとか、いろいろ考えましたね。ただ、長女で赤ちゃんの育児は経験しているので、ある程度大変さのイメージができたのは、よかったと思います。

――双子が生まれて、特に手がかかる乳幼児期は大変だったのではないでしょうか。

 インタビューを受けるにあたって、当時の日記を見て振り返ってみたのですが、あまり思い出せなくて。双子が生まれてすぐに妻が病気で入院していたこともあって、1人では絶対に無理だったので両親や義両親にかなり手伝ってもらったんです。みんなで分担して、何とか乗り切った感じです。

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中寺暁子
ライター 中寺暁子

健康情報誌編集部などを経て、2000年からフリーに。医療・健康・教育のテーマを中心に取材・執筆活動を行う。

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