教育現場での非認知能力がクローズアップされている背景とは

「非認知能力」ということばが最近とくに注目を浴びるようになったのは、大きく分けて以下の三つの背景があります。

(1)研究の進化

 非認知能力は、OECD(経済協力開発機構)が2015年に「社会情動的スキル」としてその重要性を発表しました。そこから、日本でも多くの専門家による研究が進んでいます。教育だけでなく、社会研究としても注目されています。

(2)社会の変化

 社会で、それまで求められていたのは課題に対する「思考力」や「判断力」。昨今は、それに加えてほかの人の意見を「聞く力」や「協調力」も重視されています。

 AIの台頭

 AIを「使いこなす」ためには、判断力やあらゆる視点から物事を見る力、コミュニケーション力などがより重要になるといわれます。

(3)評価の変化

 入試や仕事で、「結果」重視だったのが、それまでの試行錯誤など「プロセス」も評価されるように。「どんなことを考え、トライしたか」が評価につながる時代なのです。

(取材・文/AERA with Kids編集部)

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2024年 秋号 [雑誌]

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AERA with Kids編集部
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