――マイクラは正解がないので、自分が納得できるものをつくり上げるためには人の協力も必要なんですね。子どもだとわからないことも多いですから。

 より上を目指すための方向性って自分の中にしかないので、精度を上げるために必要な情報を自分から調べはじめる子もいます図書館に行き、ネットで調べて、それでもわからなければ親や先生に聞く。そうやって必要な知識を得て、自分のワールドを完成させるために、水や光や肥料を与えはじめるんです。

 周りにいる大人たちも、その子に適した肥料を与えた結果、作品としての実がなるわけです。もしも周りが彼の興味関心に働きかけることもせず、ただ漫然と日々をやり過ごしていたら、浦添くんのあの素晴らしい作品は生まれなかったでしょうね。

向き不向きがあるのはスポーツもマイクラも同じ

――マイクラが好きな子は男の子が多い印象ですが、向き不向きはありますか?

 スポーツと同じで、サッカーが嫌いな子にボールを与えても蹴らないですから、マイクラに関心を示さない子もいるでしょう。水が苦手な子に水泳やらせようとしたら、もっと嫌いになりますから、無理に与える必要はありません。

 子どもがマイクラに向いているかどうかは、やはり親が観察して、コミュニケーションしながら判断するに尽きると思います。

子どもの能力が伸びるマインクラフトの使い方 (ポプラ新書 257)

タツナミ シュウイチ

子どもの能力が伸びるマインクラフトの使い方 (ポプラ新書 257)
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樺山美夏
樺山美夏

リクルート入社後、『ダ・ヴィンチ』編集部を経てフリーランスのライター・エディターとして独立。主に、ライフスタイル、ビジネス、教育、カルチャーの分野でインタビュー記事や書籍のライティングを手がける。

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