こだわりが満載の展示を見てみよう

――児童書だけでなく、ほかのジャンルでもいいのでしょうか。

 もちろんです。気になるものがあれば、ジャンルを問わず手に取ってみるといいでしょう。

 また、図書館には館内のあちこちに、司書さんが工夫をこらした展示コーナーがありますよね。話題や人気の本はもちろん、季節や時事問題、夏休みなら自由研究など、なにかのトピックに関連するおすすめの本ばかりを集めたコーナーです。

 このコーナーを見つけてチェックするだけでも楽しめます。たとえば、もし「電車」にまつわるコーナーがあれば、絵本から児童書、図鑑、実用書とさまざまな電車にまつわる本が展示されていることでしょう。これで、同じ電車に関する本だけでも、こんなに種類があることを知ることができます。

 コーナーによっては、司書さんの解説が書かれているものもあります。書店で目にする「書店員のコメント」のようなイメージですね。それを読むことで、その本を読みたくなることもあるかもしれません。これも本との「出合い」ですよね。

図書館のイベントもぜひチェック!

――確かに、展示コーナーは楽しいですね。

 さらに、図書館では読み聞かせやワークショップなどのイベントを行っているところもありますよね。これに参加してみるのもおすすめです。

 そのためにも、どんなイベントがあるのか、館内の掲示板やお知らせをチェックしましょう。どこで情報を得られるかを親御さんが見つけて、お子さんに教えてあげておくといいですね。

――こうしてみると、図書館は本を読まなくても、選ばなくても楽しめる場所なんですね。

 そうなのです! たくさん本があって、読書が苦手な子どもは嫌がるかなと思われがちなのですが、そんなことは決してありません。むしろ「読んでみたい本」との出合いが待っているかもしれないのです。

 こんなふうに、遊びに行くような感覚で出かけてみてください!

(取材・文/三宅智佳)

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「Yondemy」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る24歳。

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