合格がスタートライン。ここからもっと学びたい!
発達に関しては、私も診断こそ受けていませんが、何かしらあると感じています。たとえば、区役所で書類に名前を書くときに、枠の中にうまく収められない。はじめから大胆に書き始めてしまったり、逆に小さくなってしまったり。ちょっとした「未来の予想」が苦手です。
これが発達障害のどんな障害なのかはわかりませんし、さまざまな障害が重なっていることもあるかもしれません。でも、あえて専門医のところには行くつもりはないんです。なぜなら、私はこの状態でまわりの人に受け入れていただいているから。
ちょっと苦手なところも、自分が生きにくいと感じるところも「それがいいところだよ」と言ってもらえたり、プラスに働いているからです。これは、あくまで私の場合ですが。
今回の勉強で、いろいろなことが見えました。私が子どもだった時代に比べて苦しんでいる人が増えていることを知ったし、逆に、診断を受けることで安心したいと考えている人も多いのかな、とも感じています。
資格を取得したことを大きく公表しましたが、それを知ってもらうためではありません。「こういう話がしたかった」とか「ちょっと聞いてほしいな」という具合に、モヤモヤしている親御さんの力に少しでもなれるといいなと思ったからです。
そして、勉強はなんといっても自分の「興味」のあることが第一! 「資格をとって給料アップ!」といった大人の事情もあるかもしれませんが、まず自分が「知りたいこと」なら、モチベーションをキープしたまま学べると思います。
今回の合格は「合格した」に過ぎなくて、やっとスタートラインに立てたというイメージ。これからも、お子さんたちと一緒に学んでいこうとワクワクしています。
勉強って楽しい(笑)!
※後編<鳥居みゆきが「発達障害」を勉強して気づいたこと 「子どもに『やってはだめ』と決めつけないようになった」>に続く
(取材・文/三宅智佳)