子どもがゲームに熱中していることを、あまりよく思えないパパママは多いはず。そんなとき、しかめっ面でながめているだけでなく、ときにはポジティブな「問いかけ」をすることで、親子関係が深まったり、子どもの可能性を育てるきっかけにもなるといいます。幸せな子育てを研究する、前野マドカさんの著書『最新の「幸せの研究」でわかった しなやかで強い子になる4つの心の育て方』(あさ出版)より一部を抜粋して紹介します。

MENU 親の愛情を受け取ることでも自信はつく 子どもの興味の対象を理解できるメリットも 未来に目を向ける質問もしてみよう

親の愛情を受け取ることでも自信はつく

 子どもが興味を持って、熱心に取り組んでいること自体をほめてあげると、子どもはうれしくなって、もっと熱中できるようになります。それに重ねるように、その興味の対象についてどんどん質問するのはさらに素晴らしいことだと言えるでしょう。

「どんなところが面白いの?」

「どんなふうに面白いのか教えて」

 人は自分が好きなものに興味を持ってもらうとすごくうれしいものです。みなさんも心当たりはありませんか? しかも子どもの場合は、大好きなお父さん、お母さんが、自分に興味を持ってくれていると感じるので、それだけで愛情を受け取り、自信もついて心が満たされていきます。

 普段口数が少ないお子さんでも、自分が熱中していることへの質問であれば、心を開いてどんどん話してくれるでしょう。親子の関係性も深まるはずです。

子どもの興味の対象を理解できるメリットも

 子どもが夢中になっていることがあったら、「夢中になれてすごいね」「そんなに熱中して取り組めてえらいよね」と、まずは夢中になれること自体をほめてください。そしてさらに興味の対象について質問をしていきます。

 幼いお子さんで昆虫に夢中になっていたら、「なんでこの虫が好きなの?」、葉っぱを熱心に集めていたら、「どんな形の葉っぱが好き?」など、気になることをどんどん聞いてみましょう。少し大きいお子さんで野球に熱中していたら、「野球で好きなポイントは何?」と聞いてみるのもよいかもしれません。

 我が家の場合は、一時期、息子がサッカーゲームに熱中していました。

「なんでそんなに好きなの?」と聞いたら、「この選手の個性はこうだから、この選手と組み合わせてこういう場面で使うとこういう結果が出る。それを考えるのが楽しい」と教えてくれました。監督の目線で、楽しんでいたんですね。

 私は、ゲームもサッカーもまったく知らなかったけれど、サッカーのことを1聞くと10ぐらいうれしそうに答えてくれて、話が弾みました。

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前野マドカ
前野マドカ

EVOL株式会社代表取締役CEO。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属SDM研究所研究員。著書に『なんでもない毎日がちょっと好きになる そのままの私で幸せになれる習慣』共著(WAVE出版)、『ニコイチ幸福学 研究者夫妻がきわめた最善のパートナーシップ学』共著(CCCメディアハウス)、『月曜日が楽しくなる幸せスイッチ』(ヴォイス)など。幸せを広めるワークショップなどを行っている。

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