――イライラも減りましたか?
もちろん、悪いところも目につきますよ。でもなぜだかイライラが減ったんですね。子どもにも「あれ!? いつもだったら怒ってるのに怒らないねー」なんて言われたり(笑)結局イライラって、自分に余裕があるかないか、の問題だったりするじゃないですか。自分に余裕がないとそのイライラを子どもにぶつけちゃったり。逆に余裕があると泣いていても「かわいいな」と思えたり。勝手、っていえば勝手やね。
――龍之介くん(※長男)も、「できたこと」を一緒に書いたんですよね。
もちろん、「めんどくさい!」って言ってるときもありましたよ。何かイベントがあると「今日は書きやすいな~」とかね。でもだんだん慣れてくると「だんご虫を見つけられた」とか書いてあって。「もっとできたことないんかい!」って一瞬思いましたけど、いや、それはそれですごいね、いいね!と思えるようになって。
――そのほかに何か変化はありましたか?
実は私、子どもの将来が不安で仕方なかったんですよ。みんな塾行きだしたけど、うちは行ってない。学校ではまだ繰り上がり計算だけど、周りの子はもう掛け算、割り算ができるようになっている。うちの子このままで大丈夫?ってね。自分は大学行ってないのに、これでいい大学行けるんやろか?とか。でもこのシートを書いて、みんなには遅れているかもしれないけど、今できなきゃいけないことはできているじゃん、この子が楽しいと思っていることがいっぱいあるじゃん、てね。なんだか「うちの子大丈夫!」って根拠のない自信が持てるようになったんですよ。
――子どもだけじゃなく、旦那様のいいところも書いてありましたが。
うちの旦那、めっちゃ優しいんですよ。いろいろ手伝ってくれるし。でもね、いつの間にかそれが当たり前になっていたのに気がついたのね。あー、感謝の気持ちを伝えるの忘れてたな、と。だから、「来週から工夫したいこと」の欄に「夫にもっと感謝の言葉を伝える」って書いたら、龍之介から「いいね!」というコメントを頂戴しました(笑)。こういうやりとりも面白かったです!
「AERA with Kids 夏号」(朝日新聞出版刊)では、くわばたさんが書いた4週間のシートを全公開。その時々のくわばたさんの心境の変化も詳しく紹介しています。(AERA with Kids編集部・江口祐子)