高校の「水族館部」がクラゲよけクリームを開発! きっかけは素朴な疑問 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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高校の「水族館部」がクラゲよけクリームを開発! きっかけは素朴な疑問

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一部の水族館部員。前列左から冨永千夏さん(1年)、金橋紗莉愛さん(1年)、上田彩華さん(1年)。後列左から上田諒哉さん(2年)、河原羽夢さん(2年)。河原さん以外はイベント班(撮影/上浪春海)

一部の水族館部員。前列左から冨永千夏さん(1年)、金橋紗莉愛さん(1年)、上田彩華さん(1年)。後列左から上田諒哉さん(2年)、河原羽夢さん(2年)。河原さん以外はイベント班(撮影/上浪春海)

「自分たちの研究が製品となって、役立つことがうれしい」と語る研究班の河原羽夢さん。より効果の高いクリームを開発中。「ジェリーズガード」はサーフィンやダイビング用品店で販売されている(撮影/上浪春海)

「自分たちの研究が製品となって、役立つことがうれしい」と語る研究班の河原羽夢さん。より効果の高いクリームを開発中。「ジェリーズガード」はサーフィンやダイビング用品店で販売されている(撮影/上浪春海)

 現在は、水族館部研究班の河原羽夢さんたちが、より効果の高いクリームの研究開発を行っている。「たとえば化粧品会社に作ってもらった試作品クリームを竹串に塗ってクラゲの触手にあて、刺され具合を調べてみたりしています」と河原さん。触手が竹串に絡みついてくっついたままだと「刺された」、絡みつかず、するっと抜けると「刺されていない」と判断するそうだ。実験で苦労するのは「クラゲを手に入れること」。長時間、生かしておくのも難しいという。この実験は、海から引いてきた新鮮な海水でクラゲを飼育することができる水族館部だからこそできるともいえるだろう。

 水族館部の部員たちは、夏休みも毎日のように登校して、水槽の掃除や水の入れ替え、魚たちの飼育や繁殖の世話、そして研究にと忙しい日々を送っている。でも、それが「とても楽しい!」のだと口をそろえる。本格的な夏を迎えて、このクリームの評判が全国から聞こえてくるかもしれない。また、改良の研究が、今後どう発展していくのかも楽しみだ。

【長浜高校水族館部】
長浜高校の校舎に「水族館」が誕生したのは1999年。旧長浜町にあった四国初の水族館が86年に閉館し、なんとか復活させたいという地元の人たちの思いが実ったもの。愛媛県や沖縄地方に生息する海の生き物を中心に約150種、2千点以上が飼育され、毎月第3土曜日に一般公開されている。毎回、平均して約500人が訪れる。現在、全校生徒115人のうち、33人が水族館部員。繁殖班、イベント班、研究班に分かれて活動している。全国に名を知られ、水族館部を目指して入学する生徒も少なくない。部員の進学先は、水産系や理系の大学、専門学校が多い。

(サイエンスライター・上浪春海)


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