中学受験を考えている家庭では、そろそろ入塾の準備をすすめる時期。ですが、塾に通えば成績が上がるというわけではありません。成功する秘訣は入塾前の準備と心得。「AERA with Kids夏号」(朝日新聞出版)では、中学受験に詳しい小川大介先生に、今、何をすべきか教えてもらいました。

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 入塾準備で何よりも必要なのは、子どもの学習習慣です。とりあえず塾に入ってはみたものの、入塾前に家で勉強する習慣が身についていなかった子は、塾通いが始まると苦労します。

 塾では毎回たくさんの宿題が出ます。勉強する習慣が身についていないと、復習や宿題に手が回らず、知識が定着しないまま次に進むことになり、授業についていけなくなってしまいます。すると、成績が上がらず、子どものやる気がダウンしてしまうというピンチに。

「そうならないためにも、低学年のうちから学校の宿題+αの学習習慣を身につけておくことが大切です。まずは10分、15分といった短い時間でもいいから、毎日勉強する習慣をつけさせましょう」

 と小川先生。では具体的にはどうすればいいのでしょうか? 習慣づけの3ステップを紹介します。

【STEP.1】
「いつだったら勉強できそうかな?」子どもの意見を聞き出す。

 友達と遊びたい、ゲームをしたいなど子どもには譲れない欲求がある。それを「ゲームばかりしないで、勉強しなさい!」と勉強に置き換えられると、勉強=嫌なものになってしまう。子どもの譲れない欲求と勉強時間をすり合わせてみる。子ども自身に決めさせるのがポイント。

【STEP.2】
うまくいかない場合は別の方法を提案し、相談する。

 STEP.1で子どもが決めた計画には無理があることも。「学校から帰ってきて30分だけ勉強して、それから遊びに行くのはどう?」など、宿題の量と本人の疲れ具合を確認しながら、ベストな方法を提案して子どもの意見を聞く。一方的に親の意見を押し付けない。

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AERA編集部
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