わが子に最適な学校を選ぶためには難易度や通学の利便性だけではなく、その学校ならではの教育方針も考慮に入れたい。「カンペキ中学受験2018」(朝日新聞出版刊)では、首都圏の学習塾の塾長らが評価する「グローバル教育に力を入れている学校」と「理数教育に力を入れている学校」をご紹介。子どもの個性を伸ばす学校選びの参考にしてほしい。

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■グローバル教育は三田国際学園 理数教育は東邦大東邦

 首都圏の305学習塾の塾長や教室長に、「グローバル教育」と「理数教育」に力を入れている学校を聞いた。5校連記で記入してもらい、最初の学校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。

 グローバル教育のトップは三田国際学園だ(表1)。15年に戸板中・戸板女子高が共学になって校名を変更し、グローバル人材育成に力を入れる学校に生まれ変わった。評価は高く、15年には前年の11倍の志願者数となり2千人を超えた。

 2位は八雲学園だ。創立以来、英語教育に力を入れ、英語の授業時間数も多い。芸術鑑賞など日本文化を深く学ぶ授業も用意され、グローバル人材育成を目指した教育が評価されている。

 以下、佼成学園女子、文京学院大女子、目白研心の順。女子校と共学校が多いのが特徴で、男子校は11位の聖学院だけだ。

 全体を見ると、文部科学省が推進する、国際的に活躍するグローバル・リーダー育成を目指した「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」の指定校が多いのも目立つ。

 理数教育では、トップは前年の5位から躍進した東邦大付東邦、2位が小野学園女子だった(表2)。以下、文京学院大女子、宝仙学園理数インター、桐蔭学園と続いた。

 東邦大、工学院大、芝浦工業大など、理工系の大学付属校が入っている。高大接続教育への期待や、大学の協力を得た施設、設備が整っていることも理由と見られる。また、攻玉社、鷗友学園女子、巣鴨など、理数教育に力を入れている上に、大学合格実績で理系に強い学校も評価されていることが分かる。(大学通信・安田賢治)

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安田賢治
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