子どもが9歳、10歳ごろのプレ思春期ともなると、子どもとの関わり方に苦戦するパパママも多いのでは。多くの親が悩む「子どもとゲームとの約束事」と、プレ思春期の子どもとの距離感について、子育てインフルエンサーの木下ゆーきさんに聞きました。発売中の「AERA with Kids秋号」(朝日新聞出版)から紹介します。

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■約束は、「考える」ものにする 将来も使えるスキルに

 子どもとの約束事って難しいですよね。親子で話し合って決めたのに、なかなか守れない。叱られる子どもはしんどいし、何度も叱る親もストレスです。

 たとえばゲーム。夢中になると時間をなかなか守れないのはわかる一方で、ゲーム一色の生活はしてほしくない。うちのゲームのルールは基本「1日1時間」。もし2分オーバーしたら、ペナルティーとして次の日はオーバー分×4、8分マイナスで52分しかゲームできない決まりです。「もうすぐ1時間だけど、あとちょっとでクリアできる」っていうとき、子どもに自分で考えてほしいんです。オーバーして明日短時間しか遊べなくなってもクリアするか、今日途中で切り上げるか。

 これは時間になると親に強制的にコンセントを抜かれた世代のゲーム好きな僕が、息子に提案してルール化しました。大人になったら、仕事や家事でもこういう決断が必要な場面って多いじゃないですか。どっちが得か、どっちが効率がいいか、子どものうちから戦略的に考えて行動すれば、大人になっても役に立つと思うんですよ。息子は自分でスタートの時間を確認して、あれこれ考えながらルールを守ってゲームをしています。時間をどう使うかも、ゲーム感覚で考えられるのがいいみたいですよ。

木下家のゲームのルール
木下家のゲームのルール

■子どもの成長は「さみしい」より喜ぶ方向に思考変換

 息子は今年4年生になりました。毎朝、登校時には姿が見えなくなるまで見送っているんですが、小1のころは何度も振り返って手を振ってくれた息子が、最近はその回数も減り、大きく見えたランドセルも小さくなって、無性にさびしく感じました。でも、わが子が成長することは親にとっては喜びのはず。感傷に浸ってさびしがるより、こんなに大きく成長したんだって、前向きに喜ぶほうが、ハッピーですよね。さびしさを心の中で冷静に分析して、プラスの感情に変えていくのも子育てを楽しむコツだと思います。 

(取材・文/若尾淳子) 

〇木下ゆーき/タレント。10歳、3歳、0歳のパパ。笑いを交えた子育て情報を発信するインフルエンサー。子育て中のママたちに人気。SNS総フォロワー数37万人超え。Instagram(@kinoshitayuki_official)、twitter(@kinoshitas0309)。最新刊に「世界一楽しい子育てアイデア大全」(KADOKAWA)がある。

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2022年 秋号 [雑誌]

朝日新聞出版

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若尾淳子
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