小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で連載中の「大人の謎 ぶっちゃけ質問箱」。今回は「大人料金」について。回答者はコラムニストの石原壮一郎さんです。

石原壮一郎(いしはら・そういちろう)/1963年、三重県松阪市生まれ。コラムニスト。月刊誌の編集者を経て、93年に『大人養成講座』でデビュー。『大人力検定』『日本人の人生相談』など著書多数。最新刊は『大人の言葉の選び方』(撮影/写真部・大嶋千尋)
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石原壮一郎(いしはら・そういちろう)/1963年、三重県松阪市生まれ。コラムニスト。月刊誌の編集者を経て、93年に『大人養成講座』でデビュー。『大人力検定』『日本人の人生相談』など著書多数。最新刊は『大人の言葉の選び方』(撮影/写真部・大嶋千尋)

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【Q】サラリーマンはどうしてネクタイをするんですか。首が苦しくないですか。僕もするのかと思うと、今から憂鬱です(たくやさん 岡山県/12歳)

■ネクタイは「ちゃんとした人」の便利な目印

 首は苦しいですが、多くのサラリーマンはネクタイを締めずにはいられません。それは、ネクタイほど便利な目印はないから。無駄な苦しみに耐えている姿を示すことで、相手に「ちゃんとした人みたいだな」と思ってもらえます。

 子どもだって、いくら楽チンでもパジャマのまま学校に行く人は(めったに)いないはず。ネクタイを締めるのが当たり前の会社や業界で、あえてネクタイを拒否したってかまいません。ただ、便利な目印を使わずに「ちゃんとした人」だとわかってもらうためには、膨大なエネルギーが必要です。上司にもやいやい言われるでしょう。

 もちろん、ネクタイをしているかどうかと、本当の人間性や仕事の能力とは無関係です。将来、便利な目印として利用するのはいいとしても、それで人を判断しないようにしてください。ネクタイをしてなくても怒られない業種の、ちゃんとしてなさそうに見られがちな大人からのお願いです。

※月刊ジュニアエラ 2017年1月号より

ジュニアエラ 2017年 01 月号 [雑誌]

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AERA dot.編集部
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