【うんちQ&A】
<Q1 うんちって、何でできているの?>
多くの人は、うんちは食べ物のかすだと考えているだろう。でも、それは違う。「よいうんち」の約80%は水分、残りの20%のうちの3分の1が食べ物のかす(食物繊維など)。残りは、腸内細菌とはがれた腸の粘膜が半々なんだ。うんちに含まれる水分が少なすぎると便秘、多すぎると下痢の状態だ。「はがれた腸の粘膜」と聞くと驚くかもしれないが、腸の内側は大量の粘膜で覆われていて、これが髪の毛や爪、皮膚などと同じように少しずつ生まれ変わっているんだ。
<Q2 なぜうんちがしたくなるの?>
ふだん、直腸には何も入っていない。水分が吸収されて固まりになったうんちが来ると、直腸の壁が刺激され、脳へサインが送られてうんちがしたくなるんだ。ただし、うんちを促す腸の動きが起きるのは、1日に1、2回程度。サインが送られたのに我慢してトイレに行かないと、「うんちのサイン」は消えてしまうよ。直腸にうんちが来ると、体は反射的にうんちを出そうとしますが、同時に肛門を閉じる筋肉を使うことで我慢することができます。
<Q3 どんなときにうんちがしたくなるの?>
うんちを出す最もよいタイミングは、朝だ。寝ている間にうんちが直腸近くまで送られている。朝起きてごはんを食べると、胃や腸の働きが活発になって、うんちが直腸に送られるんだ。朝ごはんを食べなかったり、朝ごはんを食べた後に時間の余裕がなかったりすると、このチャンスを逃すことになる。その場合、学校でうんちができなければ、学校から帰ってすぐとか、家でリラックスしたときにしたくなるんだよ。
<Q4 便秘って、どんな状態?>
日本トイレ研究所の調査では、下の6項目のうち二つ以上当てはまる場合を「便秘状態」とした。ひどい便秘になると、うんちをするのが痛い→トイレに行きたくない→ますます便秘がひどくなる……と悪循環に陥ることがある。
・排便頻度が3日に1回以下
・便を我慢することがある
・便が硬い
・便がたまりすぎて、便をもらすことがある
・排便時に痛みがある
・トイレが詰まるほど大きな便が出る
<Q5 うんちを我慢するとどうなるの?>
直腸までうんちが来たのにタイミングよく出さないと、うんちの水分がどんどん吸収されてしまう。そうなると、うんちはカチカチになる。さらに、こういう日が続くと、腸は脳に「うんちがしたい」というサインを伝えなくなり、重症の便秘になってしまうんだよ。
※月刊ジュニアエラ 2016年11月号より